宣言が 解除されても 消えぬ物2020年05月05日 22時40分24秒

ワイドショーを見ていると、休業要請の影響で資金難という話題を取り上げていて、元芸能人の経営する飲食店が数多く紹介されていた。
そのどれも収入ゼロで苦しいと悲壮感を煽るVTRになっているのだけど、貯蓄に関する話が出てこない事に疑問と不信感を抱いている。

5店舗を構えていたりと盛況な運営ぶりが垣間見えるのに、たかだか1ヶ月の休業で切迫しているような話しぶりを聞いていると、それはさすがにないだろうと苦笑してしまう。
開業している店舗数に見合っただけの資本金がなければ、融資を受ける事も店舗の借り受ける事も難しくなるはずで、多くの店舗を持つ事が資本金の大きさを示しているはずだ。
話題として悲壮感を演出したいから貯蓄や資本に触れず、収入ゼロというキーワードだけ大仰に掲げて宣伝しているようにしか見えない。

収入ゼロのキーワードで持ち出される話は貯蓄ゼロも前提として付いていて、緊急事態宣言の前から困窮状態だった所に追い打ちが掛かっただけで、新型コロナウィルスの影響と別に捉える必要がある。
経済問題を緊急事態宣言と混同したまま捉えていると、宣言が解除されたと同時に困窮状態も解消されると楽観視されて、下手すれば忘れ去れる危険性さえある。
問題の本質を見失わせるような話題の持って行き方に悪意すら感じられて、日本のマスコミが新型コロナウィルスよりも害となる存在に思えて仕方ない。