珍しく 同じ意見の 人が居た2012年08月02日 21時58分51秒

会社で環境音の代わりに流されているラジオ番組で、社会問題を取り上げて専門家に説明や意見を喋らせるコーナーがある。
時間が短い影響や司会者が今一つ理解していないなどあって、要領を得なかったり核心へ迫らないまま終わったりする事が多い。
そんなわけで基本的に聞き流していたのだけど、今日のイジメ問題へ対して呼ばれた専門家が実に良くて、久々に共感しながらコメントへ耳を傾けていた。

政府がイジメ問題へ対処するための委員会を発足させる事に対し、全くの無駄だと切り捨てた辺りは聞いていて気持ちよかった。
他にも現代にイジメが急増した要因について聞かれた時も、今までマスメディアが取り上げなかっただけで、イジメに類する行為は昔から存在したと言い切ったし、イジメを撲滅する事も不可能だとも発言していた。
俺も全くの同意見だったのだけど、こういうストレートな物言いをする人は何故かテレビに出てこなくて、不毛な議論ばかり行われていると冷め切った目で見ていた。
それだけに今回のように同意見を持った人が、メディアに乗って発言している姿が何とも嬉しく思えた。

イジメを撲滅するという崇高な目標は、世界平和の実現を目指すに等しい夢物語だと思う。
世界中の戦争がなくなり、裕福に充実した人生を万人が送れる世界でも実現する奇跡でも起きなければ、イジメがなくなるなんて目標は達成できないと考える。
そういう意見の人間から見れば、政府が作るイジメ対策委員会は実現不能な夢を議論する集まりで、現実を理解していない無能者の集団に思えるわけだ。

イジメは学校という箱庭の中に築かれた小さくも底の見えない子供社会に起きる戦争に等しい。
学校には教師も存在するけど、生徒が自由に動き回る時間の大半に大人の陰はない。
授業の準備や片付けに動き回っていたり、職員室へ籠もっていたりと理由も様々にあると思うけど、休み時間は常に子供の輪に混ざって過ごす教師はまず居ない。
つまり、教師は子供社会に認識されていても組み込まれておらず、言わば箱庭の外側から覗き込んでいるだけ観察者だ。

外側からの観察だけで内情を正確に把握する事は叶わない。
一方で子供達は教師達の社会を見ていて、巧みに紛争の火種を覆い隠して、観察者の目に触れない場所で内紛を繰り返していく。
そのために最悪の事態が起きるまで、教師は子供社会の戦争を認識することさえもできない。
さらに、教師は不祥事を世間へ知られたくないと隠蔽する傾向があり、子供等はその腐った大人の見栄を理解した上で利用する事で、イジメを陰湿にエスカレートさせていく。

俺はこういう具合にイジメが発生していると思うので、イジメ撲滅とは戦争を無くすに等しいと夢物語だと表現する。

昔の喧嘩のように大人の目へ触れる形で紛争が起きたなら、多少なり内情を伺い知る事もできただろうに、頭の悪いPTAが派手な動きを潰してしまった故に、子供社会の内情は更に分かりづらくなっている。
体罰も禁止された事で教師の権力が弱まった影響で、子供の中に支配階級が一段と強まって、イジメのエスカレートに拍車を掛けている可能性も考えられる。
最近にイジメが増えたという認識は上記の要因で引き起こされた「悪化」を、「増えた」と誤認している可能性もありそうな気がする。

PTAの無能者が余計な手を打った為に、事態が悪化させたのではないかと思ったりもする。

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