子供靴 音がしないと 危ないよ2012年08月13日 22時35分54秒

今朝の通勤時、改札を通り抜けて3歩ほど移動した所で足が何かに引っ掛かった。
また後ろ手に引かれたキャリーバックかと思って、普段通り足を振り抜きそうになった瞬間、足下へ絡まる物の柔らかさに驚いて踏み留まった。
何事かと驚いて足下へ視線を落とすと、3歳ほどの幼女が両手を着いて座り込んでおり、慌てて声を掛けると驚いた表情で見上げてきた。
幼女は上手く転んでくれたらしくて怪我も泣き出す事も無かったけど、俺が柔らかさへ気付くのが遅れていたらと考えるとゾットした。

問題の幼女は駅へ向かい途中から走り回っていて、俺から1歩遅れて隣の改札を通過していたので、足に引っ掛ける心配が消えたと意識の外側へ外していた。
しかし、実際は母親が定期入れを鞄へ詰めている間に走り出して、俺の針路へ割り込んで足へ絡まってきたらしい。

母親の方は鞄へ視線を向けていたために子供を見て居おらず、その突発行動を関知していなかったらしくて、接触事故から5秒も遅れてやってきて呆けている子供を抱き起こしていた。
監視不足が原因と自覚していた事に加えて、幼女に怪我もなかったので何事もなかったように一礼で済んだけど、正に一歩間違えれば危うかった状況だったので、大事に至らなくて本当に良かった。

一昔前なら子供が音の出る靴を履いている場合が多かったので、今回のようなケースでも足下の存在を認知できたけど、最近は殆ど見なくなっている。
ああいった子供の存在を知らせてくれるアイテムは、不意に飛び出したり突発的な行動を見せる幼児の安全確保に関して、大きな役割を果たすのに何故に履かせないのかと憤りを覚えた。
しかし、ネット上で調べてみれば、あの靴の音が不快だというクレームから販売が自粛されて、実質的に製造中止という傾向に流れているらしいと知った。
どうやらスーパーなど主婦の集まる店を中心にして、子供靴の出す音が耳障りだと騒いだ連中が居るらしくて、そこから紆余曲折を経ての結果らしい。

恐らくは子供の存在を認知した後も、しつこく自己主張する音が不快だと言いたいのだろうけど、子供が唐突に足下へ飛び出してくるよりマシだと考えられないのかと、目先の事しか見えない愚かさに呆れるばかりだ。
しかも、反感を持つ人の意見としては「子供ができずに悩んでいる時に子供靴の音を聞くと苛立った」との発言があって、俺はそんな心の狭い奴が子供を産まなくて良かったとさえ思った。

自転車のライトにしてもそうだけど、見えづらい空間で存在表明をする事は双方にとって重要な事であり、子供を踏み付ければ確実に怪我をさせる事となるのだから、その予防策となる音くらい我慢すべきと思う。
靴の音が耳障りと騒いでいる連中は恐らく子供を怪我させても、飛び出してきた子供が悪いと主張したりするに違いない。
全く持って理解できないというか、馬鹿げていると呆れるばかりだ。