【まったり空間】

地域住民が沖縄県知事選の投票結果をどのように見ているのか、と言った趣旨のインタビューがラジオのニュース番組で流されていた。
何人かに話を聞いていると言いながら、教授と名乗る女性との会話が７割近い時間を占めていたり、内容にも色々と矛盾が存在していて苦笑するしかなかった。

件の女性以外にも面白い傾向が見えていて、沖縄訛りを感じさせる人ほど米軍基地だけでなく経済などの政策へ目を向けていて、基地問題を重視する人は流暢な標準語を話していた。
俺が偏向報道を疑っているからこその思い込みと言えそうだけど、ラジオという音声だけの媒体だけに目立って聞こえて、何か妙だと思っていた所に先述の教授を名乗る女性が出てきたから苦笑する他になかった。

教授と名乗った女性の話は選挙戦の争点が経済など多方面へ分散した事へ対して、翁長前知事の経済政策で解消されたので基地問題へ集中すべきだったと述べていた。
その一方で若い世代が基地問題より経済を重視する傾向に対して、独り親世帯や不登校の多さを理由に沖縄のローカルコミュニティから外れて、インターネットへ逃げた結果であろうと述べている。
はてさて、翁長前知事が全て解決したという発言が早くも棚上げされているし、ローカルコミュニティから外れて基地反対派に染まらなかった者はを沖縄県民でないと、除け者にしているようにさえ聞こえる発言だった。

沖縄のローカルコミュニティに混じると基地反対派に洗脳されるのであれば、そういった圧力を嫌って不登校になると考えた方がよほど説得力を得られる。
沖縄経済の大半が米軍基地に関わっていると言われていて、そういった状況を翁長前知事がどうやって改善させたのか是非とも教えてほしい。
土地も人も少ない沖縄県がどうやって短期間に経済的自立を成し遂げたのであれば、それは後生へ名を残す偉業と称賛されるはずだけど、残念ながら米軍バッシング以外に何かをしたのか全く知らない。

この教授を名乗る女性の話を聞いていると、ツッコミどころしかなくてバラエティ番組としては楽しめたけれど、これをニュース特集の中で流したというのだから呆れてしまう。

鹿児島県の動物園でホワイトタイガーの展示室で飼育員が血を流して倒れており、本来なら寝室へ隔離されているはずの１匹が居合わせた事から、襲われたものと推測される事件が発生した。
倒れていた飼育員は病院へ搬送されるも死亡してしまい、目撃者もいない事から詳細不明のまま「ホワイトタイガーに襲われて死亡」との見出しが駆け巡っている。

動物園によると倒れていた飼育員は猛獣担当としてベテランらしく、猛獣の隔離に失敗した上に確認もせず展示室へ入るとは考えにくい。
そういう意味で思っていると、展示室と寝室を隔離している扉が何者かによって開けられて、故意に引き起こされた間接殺人事件でないかと思えてくる。
目撃者が誰も居ないと報道されているけれど、観察や監視のためにカメラが設置されているはずだと思うし、声の届く範囲に誰一人としていないなど有り得るのだろうか。
本来なら万が一に備えてつつ、別作業へ当たる職員が１人くらい配置されていそうなもので、どうにも考え始めると事件性の高い事件と思えてくる。

そう思っている矢先に、朝のニュース番組で同僚を名乗る飼育員への独占インタビューと銘打った映像を流していて、顔こそ出していないものの内情について語っていた。
このインタビューが本当に同僚飼育員であるなら、事件捜査の真っ只中で報道メディアに色々と喋っている事になり、普通に考えて有り得ないのでない疑念を抱くと同時に、カメラの前に立ちたがる犯人の姿に見えて仕方なかった。
俺の妄想では寝室へ入っていたホワイトタイガーを展示室へ入れる事で、間接的な殺人を起こした犯人がカメラに向かって何の気なしに語っている姿に見えて仕方なかった。

そもそも同僚が死亡したばかりでカメラの前で呑気に語っているなど、常軌を逸している態度に思えてならない点も踏まえて、この独占インタビューへ応えた飼育員が犯人であるように思えてならない。