明けは春 暮れれば冬に 様変わり2008年12月22日 20時42分35秒

今朝は冬とは思えないほど暖かな朝を迎えていて、夏用の装備では暑すぎて掛け布団を跳ね退けた状態で目を覚ましたのに寒いと感じないほどだった。
そんな暖かな朝がやってくるとは思っていなくて、昨日の内にスーツを少し厚手の物に変えた事を呪いながらの出勤となった。
どのみちにクリーニングへ出す時期だったのだから仕方がないと自分に言い聞かせはしたけれど何処か不満の残ってしまう。

その不満を忘れてしまうほどに今日は忙しくて、弁当を持ってきているのに食事をする時間が大きく遅れてしまうほどだった。
忙しさが一段落したところで遅めの昼食を食べた後、暫くは食後の眠気と戦うことになるのかなと覚悟していたのだが不思議と睡魔が寄ってこなかった。
眠気がないのは願ったり叶ったりだから対して気にしていなかったのだが、その理由はすぐに身を持って知ることとなる。

上が変わり始めたのは日が傾き始めた16時前、床から染み出すように冷気が這い上がってきて、春先を思わせる暖かさから冬場の寒さへ叩き落とされた気分だった。
その冷気の溜まり方は湯船に水を張るような感じでじわじわと、それでいて着実に浸透してくる嫌な印象を与えた。
それこそ玄関から吹雪と共に雪女が入ってきても良さそうな雰囲気さえも感じられた。

冷気が足下を這いずり始めてから 1時間ほど経って日が沈みきった頃から雨が降り始めると、寒さはさらに加速して襲いかかってきた。
日中に春を思わせる暖かさの中で過ごしていたギャップもあって、手先が熱を失って動きが鈍くなる始末だ。
作業に支障が出るほど酷くはなかったけれど冷たく悴んで手先を擦り合わせて暖めている様は冬の光景だ。

今にして思うと職場で冬のような寒さだと言っていられた時間はまだ幸せな方だった。
いざ帰ろうと仕事場を後にした直後、雨と風の冷たさに驚きの声を上げてしまうほどだった。
それこそ雪でも降ってくるのではないかと心配になるほどの冷たい雨は駅までの片道 5分少々を歩いている道中に「悴むとはこういうことだ」と教えてくれた。
冷たいとか動きが鈍いなんて序の口で、その先に感覚までも麻痺してしまう世界があるのだと思い出させられた。
おかげで駅のホームで電車を待っている間にブログの原稿を書こうとしたけれど、通常なら 3行は書ける時間で 1行分を入力するのがやっとだった。

今日は春と冬を同時に体験するという奇妙な一日で、精神的にも肉体的にやたらと疲れてしまった。
さて、暖かな我が家へ帰るとしましょう。