すくすくと 子犬は育ち 飛び回る2008年12月11日 20時26分22秒

G社長の家族に加わったジャーマン・シェパードはまだ子犬と言うこともあって室内で飼われている。
午前中は俺達が 1階を間借りして仕事をしている事もあって、殆ど 2階で生活してもらっている。
元気が良くて遊びたい盛りなのか 2階を走り回っている足音を聞きながら仕事をする毎日だ。

元々が大型犬という事もあって成長が早くて、たまにしか会わない俺の目では見る度に一回りずつ大きくなっている感じだ。
成長の度合いは視覚以外にも要所に見られて、ここ最近では足音に重みが出てきて人の子供が走り回っているような音になってきている。
それと飼い主であるG社長によると、甘噛みの力が強くなりつつあって本気で噛んでいるのではないかと思う場面さえあるそうだ。

今日の昼休みに俺らが間借りしている部屋へ乱入してきたのだが、体力が有り余っているらしくて部屋の中を全力で走っていた。
部屋へ入ってきた時点でそれが犬だと分かっていたはずなのに、黒い毛並みと高速で移動する様から馬鹿でかいゴキブリのように見えて少しばかり恐怖を感じた。

どうやらT社員は定時を過ぎて俺が帰った後に犬と遊んでいるらしくて随分と慣れた様子だ。
犬が部屋へ乱入してきた時も最初にT社員の膝に前足を掛けて、顔をのぞき込むような仕草をする場面をよく目にする。
その後で俺の周辺で匂いを嗅いだりするのだけど戯れてくる事はあまりなくて、すぐに台所の方へと走っていく。
恐らくは俺がスーツであることからG社長が汚してはならないと、俺の方へ近づけないようにした事から遊んではいけない人物として認識されたのだろう。

ある程度の分別が付き始めた辺りを見ても成長の度合いが見て取れる。
飼い主として頭が良くなってくれる事らしいが、ずる賢くなっている印象の方が強いらしくて苦笑いを浮かべていた。
考えられるような頭の使いどころが親の理想から外れていて、ずる賢くなるというのは人でも犬でも同じらしい。