横槍で 寝る間が減って 手間増える2011年10月11日 22時23分30秒

焼き肉で使ったホットプレートの洗いから片付けまで俺の仕事で、そういう役割分担が成された理由が存在するのだが、俺の世話を焼くことで些細な自己満足を得たい父親が、毎度のように有り難迷惑な横槍を入れてきている。
最も頻繁に行われる無駄な御節介としては、疫病神と遭遇する危険を避けてプレートの洗いを後回しにすると、戻ってきた時に父親が洗ったつもりで水切りに入れているパターンだ。
当然のように表面を指で擦ってみると油が残っていて、それこそ何処を洗ったのかと聞きたくなるほど酷い状態で、溜め息を漏らしながら洗い直すのが1つの定型となっていた。
昨晩に関しては疫病神が居なかった事もあり、父親が手を出す暇を与えずに3度洗いでしっかりと油汚れを落として、水切りに鎮座させて自室へ引き上げたのだが、この行動が良くなくて大きな問題の引き金となってしまう。

就寝前にホットプレートを食器棚の上に片付けるまでやっておこうと、寝惚け眼を擦りながら台所へ向かってみると、水切りカゴに在るはずのプレートが見当たらなくて、嫌な予感を感じながらリビングへ移動する。
テーブルの上に置かれているべきホットプレートの台座もなく、嫌な予感を感じながら食器棚の上へ視線を走らせてみても、探している物の姿は見当たらなくて、さらに周囲を見回してみると床に見慣れた紙袋が転がっていた。

その紙袋をはホットプレートの埃除けとして使い古されて、滅多に入手できない大判の袋であるため、ガムテープで補強しながら使っているという年代物だった。
ガムテープで補強するほどに痛んでいるからこそ、適当な扱いをされると破けてしまう危険性が極めて高く、それ故に片付けを俺が担っていると言っても良いくらいだった。
嫌な予感に背筋を凍らせながら中を確認してみると、予想した通りにホットプレートが収まっていたまでは良いのだが、問題は貴重な大判の紙袋が折り目に沿って縦半分まで裂けて、補強の限度を超えて損壊していた。

紙袋にホットプレートを入れる。
3秒と掛からない些細な手間を肩代わりすることで、父親はどれほどの自己満足を得たのかは分からないし、知りたいとも思わない。
だが、その数秒足らずの愚行から派生した迷惑の影響で、俺が浪費した時間は30分近くにも上っている。
それもプチ不眠症の人間が得ていた微かな眠気を台無しにしており、その価値は実時間と比例するものではなくて、気分としては2時間も睡眠時間を削られたような気がして、爆発しそうな怒りを必死に静めての就寝していた。

今朝になってみれば、予想通りに寝不足で気分が悪くなっていて、普段なら余計な心配をされるのも邪魔なので、不調を顔に出さないように努めたりするのだけど、諸悪の根元に気を遣うつもりもないので「眠い」を連呼していた。
もちろん寝不足になった理由が、破けたホットプレートを治める紙袋の替えを探していた影響で、その惨事を招いたのが父親本人であることもしっかりと伝えて、余計な手出しが迷惑でしかないと強調していた。
これで少しでも反省してくれたなら良いのだけど、俺が不機嫌に具合悪そうにしている姿を見て、父親も機嫌の悪そうな顔をしていた事を考えると、望むような効果が発揮されたとは思えない。