風向きは 落ち着き見せず 乱れすぎ2011年04月27日 20時40分20秒

今日は日が暮れてからも肌寒さを感じるほど冷え込まず、過ごしやすい気温での帰り道となったまでは良かったのだけど、路上へ出てみると一瞬の内に緊張が走って背筋にゾッとした。
異様な感触を呼び起こした原因は吹いていた強風にあって、風圧もさることながら風向きが全く安定しておらず、正面から吹いていた風が右からに変わったかと思えば、そのまま流れて背後にまで回っていった。
そのまま左にまで行くかと思わせておいて、いきなり正面からに変わるも休むこともなく再び右へ流れて、最初のパターンを繰り返さずに途中から巻き戻って左へ回り込んだりと、落ち着きもなく風向きが変化し続けていた。
天気を作る風が乱れてに乱れている状況の中に立って、頭の中を過ぎった映像は2日前の雷鳴と共に霰が降ってきた時の映像で、これはまた異様な気象現象が発生しそうな予感がしたわけだ。

嫌な予感ほど良く当たるので普段よりも早足で駅へ向かっていると、唐突に小さな雨粒が顔へ当たるようになってきて、その瞬間に再び背筋から嫌な感触が沸き上がってきた。
その瞬間に立っていた場所を左へ折れると、商店街のアーケードの下へ入れるのだが、途中に喫煙スペースがあって煙草の煙を浴びせられる危険性があるので、普段なら決して通らない道だった。
一瞬に躊躇するも、迷っている僅かな時間にも雨足が強まっていく有様で、もう一つ先の路地まで行っている余裕もなさそうだからと諦めて、息を止めながらアーケードの屋根を目指して歩いていった。

無事に屋根のある所まで辿り着いて、ホッとしながら50mくらい商店街を歩いてアーケードの出口まで来てみると、目の前の景色は水煙が上がるほどに路面が濡れていたから驚いた。
電車へ乗っている時に良くある光景として、トンネルを抜けてみたら山が海に変わっていたり、一面の雪景色だったりという突飛な変化を目にする事も少なくないが、それと同じようなショックを徒歩で経験するとは思わなかった。
雷を伴う夕立だったというなら納得できるのだが、雨音が殆ど聞こえていなかった事もあって、これほどの雨が何時の間に降っていたのかと軽く混乱さえしていた。