靴磨き 綺麗に染まり 艶も出た2011年04月20日 20時06分05秒

ここ最近は週末に何だかんだと予定が入っていたり、体調不良や疲労といった原因から気力が足りなかったりと、必要最低限の用事を済ませた後は自室へ引き籠もりがちの生活を送っていた。
無気力な視界では部屋の汚れを見落としてしまって、いい加減に掃除をしなければ健康へ害を成しそうなレベルに達しつつあった。

1つの汚れに気が付くと、何かスイッチが入ったように色々と目に付き始めるようになるのだけど、その中でも群を抜いて酷いと感じた物が靴だった。
元より身だしなみに気を使うタイプでなかった上に、靴の手入れに何か効果があるのかと疑問を抱いていたほどで、当然ながら積極的に磨いたりした記憶は全くなかった。
今までの靴の手入れは不意に思い出した時に、靴を少しでも長持ちさせるための処置として行ってきたけど、さすがに半年も放置していた結果を目の当たりにして唖然としてしまった。

砂埃を被って色がくすんでいる靴の姿はまだ新しいはずなのに、履き潰される寸前の年代物を思わせるほど古ぼけて見えて、堅い社風の客先へ履いていったら怒られても不思議ではなかった。
幸いにして、堅い社風であっても俺達が打ち合わせをする人は緩めなので、靴の色がくすんでいても何を言ってくる事もないのだけど、先方の社内へ踏み入ることを考えると無視もできなかった。

そんな仕事に関わる事情もあって、靴の汚れへ気が付いた月曜の夜は帰宅した直後に、疫病神との遭遇する危険性に怯えながら湿らせた雑巾で砂埃を拭き取って、革靴用の靴磨きを丹念に擦り込んでやった。
所要時間は5分にも満たなかったけど、翌日の火曜になってみると日差しが鈍く映り込む程度まで艶も戻っており、僅か1回の手入れでも見違えるものだと感心していた。
靴の手入れの効果を実感した事もあって、火曜の夜も続けて靴の手入れをしてみると、靴へ映り込む日差しがより鮮明になって4年分くらい若返っているように見えた。

靴が綺麗になった事は嬉しいのだが、俺の靴は濃いめのブラウンだったはずなのに、今は靴磨きの色で綺麗な黒に変わってしまっている。
履き心地と値段の兼ね合いが良かった商品の色が、ブラウンしか選択できなかっただけなので、色が変わったとしても何とも思わないけど、雨に濡らしたりして色落ちをしないかと少し不安を感じている。
こまめに手入れをしてやれば済む話なので、今後は定期的に靴を磨いてやろうと思う。