目の前の 列を見つめて 唖然する2011年03月16日 19時54分02秒

朝に鉄道外車の運行状況を確認したところ、昨日から聞いていたとおりに鉄道外車へ優先的に電力供給が行われるらしく、予定表を見る限りでは終電まで帰宅の足が途絶えることはなさそうだった。
昨夜に神奈川の方でも地震が発生して「東日本大地震」と呼称を変更するテレビ局が出始めて、地元でも震度3を記録した事から鉄道への影響を心配ながら家を出てきたけど、電車は順調に流れていたので無事に出勤できた。
月曜のような身の程知らずに満員電車へ突撃してくる老人もなくて、他の乗客も自立しようと踏ん張っていた事もあり、今朝は足が痙攣を起こさず下車できた。

帰宅の時が問題になると思っていたけど、予想以上の惨劇となっている。
ホームの混雑を回避する為に改札口から入場制限を行っているのだが、入場待ちの行列が延びていた。
その行列は背伸びをした視界の全てを人間の頭が埋め尽くしており、改札口へ辿り着くだけでも1時間とか掛かりそうな勢いで背筋がゾッとした。
先が見えない状況のまま待ち続けるのも疲れるので、利用客が殆どいない裏口的な改札口へ回ってみると、待たずして改札を通る事に成功した。
遠回りの労力と常日頃の経験が導き出したショートカットだと、罪悪感を振り払ってホームへの進入を果たした。

目の前のホームは各駅停車しか停まらないため、区間を縮小しての運行されている現状で電車が来るはずもなく、再び行列の最後尾へ並ぶ羽目となったけれど、改札までの行列を飛ばしているので文句を言うつもりはなかった。
階段を上って再びホームに立ってから5分ほど待てば電車が到着、鮨詰めとなると覚悟していたが途中駅からの乗客も考慮してか、発車の時点では携帯を構えていられる程度の余裕がある。
こういった余裕を作るための入場制限だったのかと感心しながら、この後に悪化するだろう混雑を想像すると背筋が冷たくなってくる。
しかも、始まった混雑は俺が降車する駅まで続くと予想されるのだが、帰りの電車で多くの乗客が見込まれる途中駅が全行程の四半分も行かない地点にあり、苦痛の時間が延々と続くことになりそうだ。

行きが比較的に楽だった分の負担を帰りに負う羽目となる事は、「世の中はそんなに甘くない」という教訓を体現させるために仕組まれた罠のように思えた。
さて、地獄が始まる前に携帯を手放すとしようか。