小さくも 空気が変わる 帰り道2009年10月05日 21時32分51秒

ニュース番組を見ている時に不況という単語を耳にする機会が減っていて、記憶が確かなら先月の初旬から聞いていない気がする。
依然として景気が好転したと言える状況でないけれど、そこが見えてきた気配が感じられるようになった結果だと考えても良いのだろう。
それと通勤時間帯に電車の中に漂っている雰囲気も随分と柔らかくなっている印象があって、週に 3回くらいの割合で車内で耳障りなほど馬鹿な話をしている連中を見かけている。

根本に人間嫌いという性質を持っている俺にとって、無遠慮に笑い声を上げている連中は極めて不快なだけに、景気が良くなりつつある兆候だとしても歓迎しがたい気分だったりする。
それでも誰も彼も明日への不安から暗い顔をしているよりはマシかも知れないが、目の前に居ない人の失敗談をネタに声を上げて笑っている賞巣なんか見ていると苛ついてきてしまう。
何よりも気に食わない事は、そういう人を笑い物にしている連中が失敗しないよう常に手を抜いているタイプの人間に見えることで、お前等は失敗するような仕事をしているのかと詰め寄りたくなってくる。
恐らくはああいう人の失敗を笑う連中は可哀想なことに「仕事で全く失敗をしない人間は、全く仕事をしていない人間だ」という話を知らないのだろう。

少しずつ景気が好転している雰囲気が見え隠れし始めている今日この頃だけど、依然として世界恐慌の影響は色濃く残っているようで、俺の周りでもちらほらと爪痕を見せつけられる場面がある。
つい先日も楽しみにしていたコミックの最新刊を読んでいたら、焦っているような旧有家着な展開に疑問を持っていると、巻末で連載されていた雑誌が休刊となるので連載が打ち切られるとの報告と詫びが掲載されていた。
単純に連載が止まるだけでもショックなのに、読んでいた漫画の作者が連載していた雑誌休刊のために連載が打ち切りとなるのが 3回目だという事実が在るだけに悲しくて仕方がない。

やはり本は娯楽の要素が大きいだけに不景気の影響を受けやすいのだと思うけど、何とか踏ん張って欲しかったと思っていながら自分も連載雑誌は立ち読みで済ませて、コミックのみを購入している人なので胸が痛い限りだ。
それでもコミックの方は消化不良を起こすほどに買っているので、それなりに貢献はしているはずだと言いながら、若干の後ろめたさを感じてしまう。
いつか景気が好転して、中断されていた連載が復活することを祈りながら、今日も少しだけ立ち読みをして帰ろうとしている自分が居る。

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