病院が 診察せずに 後退り?2009年02月04日 19時52分11秒

インフルエンザが流行の兆しを見せ始めている今日この頃、特効薬として知られていたタミフルが効かない新型ウィルスの登場が危惧されている。
そんな状況で厚生省は発熱外来と呼ばれるインフルエンザの早期発見を目的とする特別外来の設置を各自治体へ指示しているそうだ。
去年も発熱外来という言葉を聞いたような記憶があって、その時に仕入れた発熱外来の役割についての知識も朧気ながら思い出されてきた。

インフルエンザの最大の特徴は40度に達することもある発熱であるが、単純な風邪の症状による発熱と思いこんで放置する患者が多い。
そのため発熱を感じた際、迅速に医師の診断を受けてもらうべく専用窓口として発熱外来を設置して気軽に受信してもらう。
さらに発熱外来は病院だけでなく学校などに間借りして設置することで、診察を受けやすい環境にする目的もある。

こんな感じの対策で簡単に言ってしまえば「インフルエンザの簡易検査キットを使った診察を身近な公民館や体育館でも受けられるようにするから熱が気になったら行きなさい」という事だ。
わざわざ新しく地域に発熱外来を設置する大きな理由は感染の疑いがある人を人混みに紛れさせないためだろう。
例えば、病院へ行くまでにバスや電車を使ったりすると移動中に感染を広げてしまう危険性が高くなってしまう。
このような感染の危険を回避するだけでも発熱外来を設置する意義は十分にある。

となれば、サクサクと作ってもらいたいと思うところなのだが残念な事に現在の設置数は目標とされる数の半分にも満たないとの事だ。
発熱外来の設置に関して最大のネックは医師の確保にあるらしくて、十分な設備のない環境と専門外の診察を行う不安から集まりが悪いらしい。
そこで医療設備の整った病院で発熱外来の設置を呼びかけている、というのが今朝のニュースで見た内容だ。

このニュースを見ていて、最近の医者は随分と腑抜けが多くなったものだと呆れてしまった。
十分な設備がないと自分も感染してしまう可能性があるから嫌だとか、インフルエンザは専門外だから怖いとか言っている姿は呆れるほかにない。
呆れの極みは発熱外来の設置を呼びかける集会に出席していた大病院の院長の 1人だ。
この院長の言い分は「もしもインフルエンザ患者が出てしまった場合、院内感染を引き起こす危険性がある。入院患者を守るのも我々の仕事だ」というないようだった。

インフルエンザの感染力は凄まじさは半端じゃないけれど、今の時点で院内感染を危惧しているという状況に疑問を感じてしまう。
そんな心配があるのなら最初に院内感染を防止するにたる態勢を整えておくべきだろう。
発熱外来を設置しなくてもインフルエンザの患者は来るのだから院内での感染が拡大する危険はあるはずだ。
むしろ完全に発症した危険な状態の患者が診察を受けに来る確率は上がるし、待合室に放置される時間も長くなる。
院内感染を宇懸念するなら専用の窓口を作った方が安全だと俺は考える。

もっとも先の病院ではインフルエンザが疑われる患者を追い返すつもりだというのなら話は別だ。
どちらにしろ難癖を付けてインフルエンザの患者を抱えたくない、というのが本音なのだろう。
最近はちょっとした事で医療ミスだと騒ぐ馬鹿が多いから引き腰が癖になったのかも知れない。
どっちにしても少し真剣になってほしいと願う今日この頃だ。