[小説:闇に舞う者] part34 ― 2011年06月19日 21時04分22秒
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http://crimson-harberd.asablo.jp/blog/2010/09/20/5357805
ルワンが唐突に武器を失ってバランスを崩しそうになった石像の腕を駆け上がり、その脳天にバルディッシュを振り下ろす。
バルディッシュの刃は石で作られたゴーレムの頭に軽々と食い込み、脳天から股下まで一気に両断して1本の赤い線を刻み込んだ。
ゴーレムを両断する切れ目から闘気の赤い輝きが溢れ出し、傷口からひび割れが広がるように全身を埋め尽くしていく。
息を呑む間もないほどの時間で闘気が全身へ広がり、瞬く間に大きなゴーレムの全身を消滅させていく。
バルディッシュを振り切って着地した直後のルワンの背中を狙って、残るもう1体のゴーレムが剣を振り下ろしてくる。
ルワンは振り返りながら立ち上がり、全身を使って横へ旋回させた軌道を急上昇させ、闘気の輝きが消えた刃で真下から迎え撃った。
激しい衝突音を響いて火花が散る中で、ゴーレムの両手が天に向かって跳ね上げられた。
再び繰り広げられる質量を無視した力比べの勝敗はルワンの圧勝となり、ゴーレムは打ち上げられた剣を離すまいと踏ん張った。
ルワンがその隙を見逃すはずもなく、ゴーレムが踏み留まった時は既に足下まで踏み込んでいた。
バルディッシュの刃には失われていた闘気の光が戻っており、その輝きは前より濃密になり威圧感が増していた。
輝きの残像を残しながら振り上げられたバルディッシュの刃は、ゴーレムの股下に食い込むと同時に赤い閃光を走らせた。
闘気が1体目の時より何倍もの早さで浸食したため、閃光のように見えたのだと理解刺せる間もなく、ゴーレムは焼き払われていた。
2体のゴーレムをあっさりと倒してみせたルワンの背中を見つめ、呆然とするチェルニーの頭にティティスの手が置かれた。
「ルワンが言ってるわよ。俺は強いから安心しろってね。」
ティティスを見上げる先に自慢げな笑みが浮かんでいた。
「最上級の魔導士にして、超一流の戦士でもある。ルワンは伊達で最強と呼ばれている訳ではないのよ。」
強めに頭を撫で回しながら付け加えられた言葉が心強く、そして心地よくも感じられて、チェルニーは自然と笑顔になっていた。
「笑顔を見せる相手を間違えてる。さ、行きましょう。」
ティティスに促されて、跡形も残さず終了した戰場へ佇むルワンの方へと歩き出した。
2人が歩き出したと察すると同時に、ルワンもまた屋敷の方へ進み始めた。
移動速度は女性陣の方が僅かに早くて、徐々に近付く背中に興奮を覚えながらも、新たな急襲を警戒してペースを乱さず歩き続けた。
双方の間の距離を10mほど残したままに、ルワンが先行して玄関の前へ辿り着いて、おもむろに扉へバルディッシュを振り下ろした。
切れ目から迸る赤い輝きは扉だけを綺麗に浸食して焼き払ったため、最初から玄関がなかったと言われたら信じてしまいそうだった。
玄関を焼き払った所で武器の形態を棍へ戻してから振り返り、女性陣の到着を待つ姿勢を見せた。
「武器は戻しちゃうの?」
「建物の中でバルディッシュを振り回したら、敵の前に屋敷が倒壊しちまうよ。」
玄関前の階段を上りながら聞いてきたチェルニーに対して、ルワンが呆れ顔を向けながら答えた。
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http://crimson-harberd.asablo.jp/blog/2011/06/26/5929484
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ルワンが唐突に武器を失ってバランスを崩しそうになった石像の腕を駆け上がり、その脳天にバルディッシュを振り下ろす。
バルディッシュの刃は石で作られたゴーレムの頭に軽々と食い込み、脳天から股下まで一気に両断して1本の赤い線を刻み込んだ。
ゴーレムを両断する切れ目から闘気の赤い輝きが溢れ出し、傷口からひび割れが広がるように全身を埋め尽くしていく。
息を呑む間もないほどの時間で闘気が全身へ広がり、瞬く間に大きなゴーレムの全身を消滅させていく。
バルディッシュを振り切って着地した直後のルワンの背中を狙って、残るもう1体のゴーレムが剣を振り下ろしてくる。
ルワンは振り返りながら立ち上がり、全身を使って横へ旋回させた軌道を急上昇させ、闘気の輝きが消えた刃で真下から迎え撃った。
激しい衝突音を響いて火花が散る中で、ゴーレムの両手が天に向かって跳ね上げられた。
再び繰り広げられる質量を無視した力比べの勝敗はルワンの圧勝となり、ゴーレムは打ち上げられた剣を離すまいと踏ん張った。
ルワンがその隙を見逃すはずもなく、ゴーレムが踏み留まった時は既に足下まで踏み込んでいた。
バルディッシュの刃には失われていた闘気の光が戻っており、その輝きは前より濃密になり威圧感が増していた。
輝きの残像を残しながら振り上げられたバルディッシュの刃は、ゴーレムの股下に食い込むと同時に赤い閃光を走らせた。
闘気が1体目の時より何倍もの早さで浸食したため、閃光のように見えたのだと理解刺せる間もなく、ゴーレムは焼き払われていた。
2体のゴーレムをあっさりと倒してみせたルワンの背中を見つめ、呆然とするチェルニーの頭にティティスの手が置かれた。
「ルワンが言ってるわよ。俺は強いから安心しろってね。」
ティティスを見上げる先に自慢げな笑みが浮かんでいた。
「最上級の魔導士にして、超一流の戦士でもある。ルワンは伊達で最強と呼ばれている訳ではないのよ。」
強めに頭を撫で回しながら付け加えられた言葉が心強く、そして心地よくも感じられて、チェルニーは自然と笑顔になっていた。
「笑顔を見せる相手を間違えてる。さ、行きましょう。」
ティティスに促されて、跡形も残さず終了した戰場へ佇むルワンの方へと歩き出した。
2人が歩き出したと察すると同時に、ルワンもまた屋敷の方へ進み始めた。
移動速度は女性陣の方が僅かに早くて、徐々に近付く背中に興奮を覚えながらも、新たな急襲を警戒してペースを乱さず歩き続けた。
双方の間の距離を10mほど残したままに、ルワンが先行して玄関の前へ辿り着いて、おもむろに扉へバルディッシュを振り下ろした。
切れ目から迸る赤い輝きは扉だけを綺麗に浸食して焼き払ったため、最初から玄関がなかったと言われたら信じてしまいそうだった。
玄関を焼き払った所で武器の形態を棍へ戻してから振り返り、女性陣の到着を待つ姿勢を見せた。
「武器は戻しちゃうの?」
「建物の中でバルディッシュを振り回したら、敵の前に屋敷が倒壊しちまうよ。」
玄関前の階段を上りながら聞いてきたチェルニーに対して、ルワンが呆れ顔を向けながら答えた。
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あちこちへ 電話を掛ける 面倒さ ― 2011年06月19日 21時05分04秒
土曜の昼過ぎに新しい通勤用自転車を引き取って帰宅した後、先週から始まっている光回線の切り替えに関する手続きのため、再びKDDIへ電話を掛けた。
リダイヤルの方法を忘れた上に電話番号を覚えていないので、ウェブサイトからサポートセンターの電話番号を探す所から始めたのだが、メールでの問い合わせに誘導されて軽く迷子となっていた。
先週は怪しいリンク先を手当たり次第に開いてから検証したため、正確なルートが分からないままだったので、同じ番号を探し出すまで10分ほど彷徨う羽目となった。
出鼻を挫かれた感が否めない中で不機嫌になりながら電話を掛けて、先週と同じ話を繰り返すのも面倒なので、前回と同じオペレータを引っ張り出してもらおうとしたが、担当制を取っていないので無理と言われた。
前回の電話では機器の交換で症状が改善されない場合、フリーダイヤルから呼び出しを掛けられそうな印象だっただけに、受話器に向かって不満の声を漏らしたい気分になった。
それでも話の内容は記録されているからと、個人確認の後に状況を確認するからと待たされてから、2度目の交渉が始まったのだけど話が色々と絡まってしまい混乱した。
俺が踏み倒そうとしている解約時に掛かる余計な費用とは、回線を切り替えた際に生じる初期工事費用の分割払いの残金であり、解約時に未払い分を請求される事から発生する。
その初期工事費用の分割払いはKDDIからプロバイダーを経由して、毎月のインターネット接続料金に上乗せされており、俺への直接請求でない事情が混乱の起点にあった。
要するに料金を踏み倒しにしても請求ルートの関係で、KDDIの単独で対応できないので、まず最初にプロバイダーへ相談が必要らしい。
KDDIのサービスが原因で起こった問題に対して、被害者に当たる俺が主体となって動かされる事に不満を感じながら、第2の被害者となるプロバイダーの方へ連絡を入れた。
ここでプッシュホンの認証が失敗して、新規契約者の受付へ回されてしまって、回線が混雑していて利用者向けの窓口へ繋ぎ直せないと言われて、フリーダイヤルの掛け直しを3回ほど繰り返す羽目となった。
プロバイダーのサポートセンターは意外とあっさりしていて、KDDIのサービスに不具合があって解約をしたくて、その際に発生する費用を踏み倒したいと説明すると、事実確認のため電話を切って待つよう言われた。
10分ほど時間が掛かる可能性を示唆されたのだが、2分ほどで折り返しの電話がきて状況の確認と要望の把握もできたけど、現状は決定権を持つ人間がいないの、月曜に改めて電話が掛かってくる事となった。
俺としてはレンタルルータを交換しても症状が改善しない時点で、残った回線の切り替えに関わる手続きはKDDIが進めて、必要書類に署名をして送り返すだけで有って欲しかったけど、そんなに親切ではないらしい。
元となる問題がKDDIにあるだけに面倒を被ることが納得できないけど、言っても始まらないので我慢して手続きを進めていくけど、これ以上の面倒が発生しない事を切に願う。
リダイヤルの方法を忘れた上に電話番号を覚えていないので、ウェブサイトからサポートセンターの電話番号を探す所から始めたのだが、メールでの問い合わせに誘導されて軽く迷子となっていた。
先週は怪しいリンク先を手当たり次第に開いてから検証したため、正確なルートが分からないままだったので、同じ番号を探し出すまで10分ほど彷徨う羽目となった。
出鼻を挫かれた感が否めない中で不機嫌になりながら電話を掛けて、先週と同じ話を繰り返すのも面倒なので、前回と同じオペレータを引っ張り出してもらおうとしたが、担当制を取っていないので無理と言われた。
前回の電話では機器の交換で症状が改善されない場合、フリーダイヤルから呼び出しを掛けられそうな印象だっただけに、受話器に向かって不満の声を漏らしたい気分になった。
それでも話の内容は記録されているからと、個人確認の後に状況を確認するからと待たされてから、2度目の交渉が始まったのだけど話が色々と絡まってしまい混乱した。
俺が踏み倒そうとしている解約時に掛かる余計な費用とは、回線を切り替えた際に生じる初期工事費用の分割払いの残金であり、解約時に未払い分を請求される事から発生する。
その初期工事費用の分割払いはKDDIからプロバイダーを経由して、毎月のインターネット接続料金に上乗せされており、俺への直接請求でない事情が混乱の起点にあった。
要するに料金を踏み倒しにしても請求ルートの関係で、KDDIの単独で対応できないので、まず最初にプロバイダーへ相談が必要らしい。
KDDIのサービスが原因で起こった問題に対して、被害者に当たる俺が主体となって動かされる事に不満を感じながら、第2の被害者となるプロバイダーの方へ連絡を入れた。
ここでプッシュホンの認証が失敗して、新規契約者の受付へ回されてしまって、回線が混雑していて利用者向けの窓口へ繋ぎ直せないと言われて、フリーダイヤルの掛け直しを3回ほど繰り返す羽目となった。
プロバイダーのサポートセンターは意外とあっさりしていて、KDDIのサービスに不具合があって解約をしたくて、その際に発生する費用を踏み倒したいと説明すると、事実確認のため電話を切って待つよう言われた。
10分ほど時間が掛かる可能性を示唆されたのだが、2分ほどで折り返しの電話がきて状況の確認と要望の把握もできたけど、現状は決定権を持つ人間がいないの、月曜に改めて電話が掛かってくる事となった。
俺としてはレンタルルータを交換しても症状が改善しない時点で、残った回線の切り替えに関わる手続きはKDDIが進めて、必要書類に署名をして送り返すだけで有って欲しかったけど、そんなに親切ではないらしい。
元となる問題がKDDIにあるだけに面倒を被ることが納得できないけど、言っても始まらないので我慢して手続きを進めていくけど、これ以上の面倒が発生しない事を切に願う。
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