五年目も 後ろばかりで 前を見ず2016年03月11日 23時11分10秒

今日で東日本大震災から5年となる事もあって、テレビもラジオも被災地からの中継やら何やらとやっているのだけど、お涙頂戴か復興できていないの話ばかりしている。
お涙頂戴の話に関しては似たりような体験談が幾つもあって聞き飽きたし、捏造された話が混じっていそうで聞く気にすらならない。

震災の記憶を風化させるべきでないというのなら過去の話ではなくて、未来へ繋がる教訓について考察していかないと飽きてしまい、それこそ風化を加速させる逆効果にしかならないと感じる。
その意味でも復興できずに足踏みし続けている被災者よりも、苦しい中で立ち直った人達を取材した方が有益で興味もそそられる事だろう。
そして、苦境へ立ち向かう人達の事を知れば、応援の意味も含めて立ち寄る人も増えるので良い宣伝にもなる。

それに何より未だに復興できないと語る人の多くは、言わされているのかも知れないけれど、口を揃えて行政が何もしてくれないと言うのだ。
行政が一部地域のために一から百まで税金を使っていたら、被災した事で得する構図となってしまう上に、甘えて努力を忘れて依存してきそうな不安さえ覚える。
やるとしたら日本の景気を過起伏させて、被災地に限らず国民全体を活気付ければ良くて、不景気に対する不満なら良いにしても、何もしてくれないとの他力本願な要望はお門違いの言葉に感じられる。

そして、復興の進まない原因として農産物や水産物に対する風評被害があって、消費者の不安を無闇に煽っているのはマスメディアなのだ。
それこそ復興の足を引っ張っている張本人が被災地をネタに稼ぐ構図となっていて、被災地のイメージを悪い方へ定着させるネガティブな話が多い理由は、来年も出汁に使うつもりだからかも知れない。
被災地を本当に心配するならば、やるべき事もできる事も多くあるというのに、マスメディアは行政や政府に責任を押し付ける事ばかりしている。