巻いた風 うねりを上げて 窓掃除?2008年08月16日 21時54分44秒

ここ数日は毎日のように雷鳴を聞いていて、今日も16時頃にバケツを引っ繰り返したような勢いで大粒の雨が降り出した。
その雨が路面に溜まって水溜まりが出来上がった頃に、バチバチと天が軋む音の直後に大きな雷鳴が轟いた。

今日の夕立は雨と雷の順番もおかしかったし、雷は特大が 1発だけなって終わりだったりと変な感じだった。
ちなみに普段の夕立ならば、ゴロゴロと唸るような長い雷鳴が近付いてきて 5分ほどの時間を掛けて徐々に雨脚が強まって、土砂降りの雨と共に上空へ雷雲がやってくる。
今日なんかは完全に雨と雷の順番が逆で、それこそ自宅の真上で雷雲が成長したかのように感じられた。

とはいえ、我が家は夕立の通り道と呼ばれるような地域だからバケツを引っ繰り返したような雨では動じたりはしない。
そもそもに風がなければ吹き込む事もないわけで、それよりも湿気が侵入してくる方がよっぽど問題だったりする。
そんなわけで、リビングや風通しの悪いトイレの窓を閉めて回ったものの自室はエアコンの除湿を使うつもりだったので後回しにしていた。

ところが、この選択が大きな間違えだったと数分後に思い知らされる事になる。
雨の強さがピークに達した頃になって唐突に雨音が大きく変化した。
それまでボタボタと路面や水溜まりに落ちる音ばかりしていたのに、ある時点から壁や窓ガラスに雨粒がぶつかる音がし始めた。

その変化は正に一瞬の出来事で、窓から見える景色でさえもテレビのチャンネルを変えたかのような勢いで変わったほどだ。
雨音を変えた犯人は先ほどまで吹いていなかったはずの風、それも巻いた風だった。
普通の風のように一方へ吹き抜けるのではなく、絶えず風向きを変えんがら通り過ぎているタイプを俺は「巻いた風」と呼んでいる。
「巻く」という言葉を付けている通り、水飛沫を巻き上げて渦巻かせながら吹いていく風で台風の時なんかに良く目にする。

巻いた風が吹いている時に最も困る事は家の壁に当たって弾けた水飛沫や、路面に溜まった雨水を巻き上げて行くことだ。
そして、その巻き上げた水を道連れにして吹き乱れてくれるから面白いように窓から家の中へ吹き込んでくる。
そう巻いた風が吹いている時は間違えなく窓から湿度100%の風が吹き込んでくる、これは間違えのない事実なんだ。

ここで思い出してもらいたいのが、自室の窓を閉める作業を後回しにしたという事実だ。
唐突に吹き始めた巻いた風、その変化があまりに凄まじく「今日の雨は変な事だらけだ」と感心して締まった結果、上記の事実を思い出すのが30秒ほど遅れてしまった。
いや、正確に自室に戻るまで忘れていたと言うべきだろうか。

自室に響き渡る雨音を聞いた瞬間はさすがに慌てた。
恐らくは史上最速と思われる速度でロフトへ続く梯子を登って窓を閉めたけれど、時は既に遅く畳にしっかりと水が溜まっていた。
幸いにして畳の方は水を弾く力が残っていたからタオルで拭き取るだけで事なきを得た。
問題は布団の方でおねしょでもしたかのように盛大に濡れてしまっている。
ひとまず布団なしでも枕さえあれば眠れる体質なので、今日は布団を使わずに寝ることになりそうだ。

多少の被害は出たものの無事に窓を閉め終わった所で改めて外を見てみると、我ながら巻いた風とは良く言った物だと感心してしまう光景が広がっていた。
御近所の屋根から落ちる雫がそのまま巻き上げられ、縦に渦を巻きながら水平に飛んでいく様は見ていて感動すら覚える。
しかも、単純に飛翔するのではなく、蛇のようにうねりながら進路を変えて見せたりもする。

何よりも窓ガラスを伝って落ちる水の量たるや、ホースで水を掛けているような勢いだった。
そんな滝のように落ちていく雨水を見ながら思った事といえば「あ、窓が綺麗になっていく」だった辺りを振り返ると、やっぱり大雨には慣れっこなんだと痛感している今日この頃です。

ちなみに窓ですが、本当に綺麗になりました。

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