最凶の こむら返りに 目を覚ます2008年03月19日 20時16分24秒

今日の寝起きは我が人生の中でもトップクラスの最悪な朝となった。
なにせ目を覚ました理由がこむら返り(こぶら返り)による激痛という最低にして最悪な目覚めだった。

筋痙攣の中で特別な名前を与えられているだけあって、ふくらはぎがつった時の痛みは半端じゃかった。
それこそ「声も出ないほどの激痛」と表現しても良い、そんなレベルの痛みだった。
しかも、寝ている状態から体を起こしたり、手の届く所まで足を引き寄せたり、体を動かすと痛みが強くなるという質の悪さには感動のあまり涙が出るよ。

四苦八苦の末に体を起こして、こむら返りを起こしている左足の爪先に手が掛かった時は「これで地獄を抜け出せる」と心の底からホッとした。
あの瞬間の感動は決して忘れる事はないだろう。
なにせ感動の直後に、爪先を反らしても全く効果がない事実に深く絶望する事になったのだからね。
先の感動は絶望と一緒に深く心に刻み込まれたわけだ。

最後の希望とばかりに掴んだ爪先が何の役にも立たず、絶望に青ざめている所に更なる苦痛が押し寄せてきた。
唐突に脳味噌を鷲掴みされたような頭痛と、後頭部から意識を引きずり出されるような不快感が襲ってきた。
頭痛は酷い立ち眩みに似た感覚だったけど、頭の中に響く心音が脳を締め上げるような感覚と耳や目への痛みを伴っていた。

薄れそうになる意識の中を繋ぎ留めた物は奇しくもこむら返りの激痛だった。
薄れた意識が痛みに引き戻されて、再び朦朧としては撃墜に目を覚ます。
そんな時間は 1分と続いていなかったはずだが、俺にしてみれば数十分に及ぶ苦痛の時の如くだった。

そんな地獄の中で冷静になっていく自分が居て、体と遊離した部分でしっかりと状況を分析し始めるのだから人間というのは面白い。
冷静になった頭はその状況下でストレッチの要領でこむら返りを回復させるのは不可能だと直ぐに結論を出した。
恐らくアキレス腱を伸ばすようなストレッチで回復するはずだが、意識が朦朧とした状態で立ち上がるのは非常に危険だった。
まして、自分が寝ている場所はロフトの上だから、落ちでもしたらそれこそ命に関わる。

となれば、取り得る手段はマッサージによる回復しか残されていない。
もちろんマッサージに伴い激痛もしっかりと予想していたが、そもそもに激痛に喘いでいる真っ最中で「痛いのは怖い」なんて言っていられる訳がない。
何より長く放置する事により、ふくらはぎの筋肉が壊れてしまう事の方が何倍もの恐怖だった。

マッサージを始めると思っていたほどの激痛はなく、施術開始から 5分くらいで一息を付けそうな状態にまで回復した。
一息と言っても安心できる状態に成ったわけではなく、むしろ手を付けられる事がなくなったという表現が正しい感じだ。
マッサージでこむら返りは収まったが長時間にわたって強く痙攣していた筋肉が無傷なはずもなく、少しでも早く冷やすなり何なりの対応が必要だった。

そんなことを考えているところで、不意に意識が根刮ぎに奪われてしまった。
次に意識が浮上してきたのはふくらはぎから異常な熱を感じた時だった。
幸いにして、今度は意識がハッキリとしていたので痛む左足を庇いながら無事にロフトを降りることができた。

そこから色々と処置を施して、どうにか出勤できるまでに回復したのは我ながら驚きだった。
さすがに30分の遅刻を余儀なくされたが、決して休めない日だったからいけただけでも万々歳だ。


それにしても、朝から酷い目にあったものだと溜め息しか出ない。
やはり昨夜のPSUで【スタン/レジスト】というレアアイテムを獲得したのが良くなかったのだろうな。
抽選の結果で自分のところに回ってきた時に感じた喜び異常に大きな悪寒は本物だったという事か。
俺は良い事の後に必ず不運が付きまとう、そういう風に出来ているらしい。