電話から 見えた姿に ニヤリ顔2008年03月15日 12時45分46秒

今朝の起床時間は 8時半と、ここ最近の休日の朝としては早めに目が覚めた。
木曜日の朝から耳鼻科で処方された薬を切らしていて「何が何でも耳鼻科へ行かねばならぬ」と念じながら布団へ入った効果が出たのかも知れない。

この時間から家を出れば、待ち時間もなしに診察を受けることができるかも知れない時間だった。
だけど、折角の余裕がある朝に慌ただしくするのも勿体ないし、もしも待ち時間が出てしまった場合に朝一番だと暇を潰す場所に苦労してしまう。

そんな感じで理由をこじつけてのんびりと蔵書の整理を始めて「そろそろ出掛けようか」と重い腰を上げたところで電話が鳴った。
「珍しい時間に電話が鳴るな」と思った直後、何となく電話の主が入学祝いを受け取ったはずのお嬢ちゃんであると確信していた。
滅多になることのない家の電話だけに可能性から推察できても不思議はないのだが、あの時は考える間もなく直感的に「ああ、あいつだ」と感じていた。

そんで確信を持って受話器を取ってみると、やはり電話の向こうから聞こえてきたのは予想通りの女の子だった。
無事に入学祝いを受け取った直後に電話をくれたそうで、まだ少し寝惚けたような調子で「ありがとう」と言ってくれた。
腕時計で喜んでもらえたか、気に入ってくれたか、色々と聞きたい事はあったけど、そんなのは電話越しに伝わってくる照れくさそうにモジモジとしている雰囲気で十分に感じ取れた。

それにしても本当に分かりやすい子で、俺は「この口下手め」とツッコミを入れたいのを必死に堪えて、顔だけニヤニヤとさせながら電話を聞いていた。

初めてのプレゼントが成功してホッとすると無駄な欲が出てくるもんで、聞かなくても気に入ってもらえたと分かっているのに本人の口から言わせたくなってきた。
そのまま何度か受け答えを通して目的の言葉を言わせようと頑張ったけど、最初の「ありがとう」という以上の言葉を聞き出す事はできなかった。

後になって考えてみれば、俺のことを名前で呼ばせただけで赤面するような照れ屋にとっては「ありがとう」という言葉で精一杯だったかも知れない。
なにせ俺に対する愛情表現の 8割が暴力的な過剰な行動になっている子だからね。
きっと次にあった時に贈った腕時計をグリグリと押し付けたり、そんな行動で御礼をくれる事だろう。

何にしても、喜んでもらえて良かった。