「ざまぁみろ」 思わず緩む ニヤリ顔2008年03月18日 19時16分13秒

俺が退職した後の体制について少しだけ話が聞こえてきた。
どうやら以前に俺の隣に座っていた同じ会社の先輩が戻ってきて、新人君とのタッグで作業することになるらしい。

話によると先輩が戻ってくるのは 4月の後半からだそうで 1ヶ月くらいは新人君が一人で作業する時期ができる事になる。
このところ体調を崩し気味だったけれど、さすがに 3週間かそこらでパンクするほど柔じゃないだろう。
それに俺が居る間に前倒しにできる作業を早めに片付けて余裕を作っておいてやるつもりでもいるし、その辺の時間を上手く使えば何とかなるはずだ。

むしろ心配になるのは戻ってくる先輩との折り合いがどうなるかだ。
出戻りの先輩は部下を潰してしまうタイプなので非常に気掛かりなんだ。
なにせ俺が座っている席は俺の前に彼の部下をしていた人が「あの人の下に居たくない」と事業部長に泣きついて開いた椅子だったりする。
つまり、部下潰しの立派な前科持ちというわけだ。

その先輩は基本的に能力は高いのだが、どうにも自分にできた事が誰にでもできると思い込む傾向がある。
「優秀な学者は必ずしも優秀な教育者ではない」なんて例にピッタリと当てはまる典型例かも知れない。
要するに、悩んだ事がないから何が分からないのか理解できないわけだ。

俺は彼から学ぶ事がなかったから問題なかったけれど、新人君はまだ心許ないところがある。
ひとまず対策として、俺の後釜に据えられる事になった先輩がどういう人物なのかを教えておくしかないか。
もちろん悪口にならないよう気を付けなきゃいけないので、今日は何も言わずに帰ってきた。
軽くシナリオを考えてから話すとしよう。

それにしても、あの先輩が出戻りになるとは思ってもみなかった。
実のところ「申し訳ない」とか「可哀想に・・・」と思うよりも「ざま~みろ~♪」という感情の方が遙かに強かったりする。
しかも、思わず顔がニヤケてしまうほどだから、心の底から沸き上がってきた感情だ。
あの人はある日突然に「俺は来週から別のプロジェクトへ行って、ここに来ないから」と言い出して、後輩を置き去りに意気揚々と別の仕事へ羽ばたいていった人なんで、当然と言えば当然の感情と言える気がする。

とりあえず、人選に不安はあるけれど新人君を置き去りという形にならないようで一安心かな。