儚くも 記憶に触れる 迷い道2009年09月15日 06時25分34秒

最近は夢を視た感触があっても記憶が細切れで意味を成していなかったのだけど、今朝は久しぶりに文章へ起こせそうなだった。

夏を感じさせる眩しい日差しが降り注ぐ日の正午、俺の自宅前に止まっている小綺麗な黒い車に乗り込むと、運転席にG社長が座っていてT社員が助手席でシートベルトを締めていた。
その光景を目にして会社のメンバーでドライブへ出掛けるという設定であると状況に納得しながら後部座席へ乗り込むと、シートベルトを探す暇さえも与えられず車が発進する。
G社長の運転は不安定で少し心配になったけれど、車の中から眺める地元の景色はいつもと違って見えて、なかなかに楽しめた。

我が家から 2kmほど川沿いの道を走った所まで来ると、何やら前の座席に座るG社長とT社員が何か気になる地名を見付けたとかで、急にハンドルを切ると橋を渡り始めた。
彼等が興味を持った方向が道路が蛇行している上に道幅が狭いので、運転が上手くないG社長には厳しいだろうと止めようと思ったのだけど、激しく車内が揺れたため下を噛まないようにするのが精一杯だった。
嫌な予感がした直後、G社長の方向音痴が発動させて数秒前に見掛けた地点へ辿り着くことができなかったばかりか、地元民である俺ですら知らない景色の路地へ迷い込むこととなる。

迷い込んだ場所が何処なのかと記憶を巡らしていると、舗装されていない大きな駐車場へ入り込んでしまって、出口が分からないとか変な状況に陥ってしまった。
先ほどまで走っていた地点から考えて、このような拾い駐車場は存在し得ないはずだと首を傾げつつ、車を降りてみると不思議と見覚えのあるような気がした。
更なる情報を求めて先へ進んでみると、頭上に高架橋が見える小さなダムのような空間が目の前に広がった。
辺りを見渡してみると薬物汚染を思わせる青い水が流れ落ちる人口の滝と、数々のゴミの山が見えて、ひとまず一般的にダムと呼ばれる存在ではないと思ったのだけど、後から来たG社長がそこが話が地元の水瓶であるとの説明の書かれた看板を発見してくれたからゾッとした。

ひとまず場所が分かったからとG社長とT社員は早々に車へ戻ったのだけど、俺は妙に懐かしい感じがしたから飲めそうにない水で満たされたダムを眺めていた。
そんな俺の周りをはしゃぎ声を上げながら走り回る子供がいて、その親と思われる女性が頻りに「あれからちょうど20年だね」とか「奇跡の出会い」なんて言葉を繰り返していた。
言葉こそ耳に届いていたけれど、それが俺に向けれた言葉であることが理解できなかったのだが、彼女の言葉を反芻してみると記憶がフラッシュバックしてきた。

蘇ってきた記憶は小学校へ入逆した直後、目の前にあるダムが完成したばかりの頃に遠足か何かで見に行った時の映像だった。
その記憶で名前さえも思い出せない少女と再開を約束するような場面があったのだけど、その約束相手と足下を走り回る子供が良く似ていた。
もしやと思って真後ろに立っている先ほどまで話し掛けてきていた女性の方へ向き直ったのだけど、一瞬前まで確かに存在する気配があった女性も賑やかだった子供も消えてしまっていた

唐突に消えてしまった一家の姿を探してみるが、広い視界の何処にも見付ける事ができなくて、狐に化かされたような不思議な感触を抱きながら車へ戻った。
再び走り始めた車は先ほどまでの迷走からあっさりと抜け出して、本来のあるべき道へと戻る事ができて、G社長とT社員は地図のおかげだと喜んでいたけれど、俺は何やら別の原因があるような気がしてならなかった。


ってな感じのファンタジー要素がある夢でした。
なんか前座が長すぎて今一つイメージが伝わらない気がするのだが、どんなもんだろ?

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