その議題 口にするのも 恥ずかしい2019年04月03日 23時37分55秒

コンピューターが人類に取って代わる時代がくる。

こんな馬鹿げた議題を真顔で議論するテレビ番組もあったけれど、改めて考えて直してみると少しばかり面白い事へ気付いた。
そもそもに、この議題が生まれた切っ掛けからして間違っていて、本来は「人工知能が人間に代わる時代が来る」と話題だったのに、ゲーム機を全てファミコンと呼ぶように、人工知能がコンピューターへ入れ替わっている。
しかも、人工知能の技術発展を示す表題だったはずなのに、何時の間にか技術発展の先に起きる社会問題の議題へ様変わりしている。

人工知能というIT技術の目標として掲げられた文言だったのに、伝言ゲームの失敗から入内名社会問題として議論される現状へ至っている。
人工知能は電磁空間にしか存在しなくて実態がないのに、コンピューターと書き換えた途端に身近な存在となる。
この実態か否かの違いが与える印象の際は凄まじく大きくて、人工知能が難題へ取り組む様子を眺めるだけの人間という絵面から、コンピューターが人間を虐げられる構図へ切り替わって見られている。
しかし、後者の構図でいうならコンピューターでなく、ロボットと表記されるべきであり、言葉を履き違えている事が明らかである。

人工知能とは特定の問題を解決するためのシステムであって、機械が人間の手を介さずに進化していくような技術ではない。
本来であれば人間が問題の解法をシステムに教え込む必要があるのだが、人工知能は解決策を模索させる技術であって、何の目標もなく思考する類いではない。
ちなみに、自立して思考するような技術へ名前を付けるのであれば、人工生命と呼ぶべきで人類が未だに片鱗さえ掴めていない。

話が随分と脱線したような気もするけれど、「コンピューターが人類に取って代わる」という社会問題とは、IT技術を何一つとして分からない人が恐怖心を抱くまで妄想した末に引っ張り出した議題である。
それこそオカルトに属しても良いレベルの素っ頓狂な話なのに、テレビや何かで議論していると言うから世も末だと呆れてしまう。

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