権力が 集中してて 悪の色2018年08月30日 23時08分04秒

今年になってからアメフトやアマチュアボクシングのスポーツ協会において、上層部による権力乱用やパワハラといった問題が続出している。
そんな今日のこの頃、体操の分野でも騒動が勃発した上に、有力選手が開いた記者会見で行われた質疑応答野中で、協会副会長によるパワハラが告発される自体となった。

騒動はコーチによる選手へ対する暴力行為へ対する処分として、永久追放に次いで重たい除名処分が下された事に始まる。
この処分に関して、暴力を受けたとされる選手が減刑を求める趣旨の記者会見へ踏み切って、その中で協会副会長が監督を務めるチームへ選手を勧誘するため、邪魔なコーチを除名したのでないかと疑念が訴えられた。
そして、以前に勧誘を断ってから再三にパワハラ行為を受けているとの発言へと繋がっていく流れとなる。

以前にあったスポーツ協会の不祥事に関しても同じ事を言えるのだが、騒動の際に協会側から語られる言葉の殆どが選手のためでなく、組織や幹部を守るための発言に終始している。
今回の体操協会にしてもコーチの処分を行うにしても、暴力を受けたとする選手への聞き取りが成されておらず、ショックとストレスから有力選手が大会を辞退する状況まで生み出している。
大会を辞退させるような処分が選手のためだったと言えるはずもなく、そもそも被害者の訴えもなしに暴力と認定して処罰する行為は私刑に該当して、およそ真っ当な処罰であると言い難い。

更なら矛盾点としては、協会側が暴力と認定した事例を大会中に怒鳴りつけていたり頭を叩いている場面が目撃されて、暴行によって顔の腫れも見られたとしている。
一方で選手側も暴力と呼ばれる厳しい指導があったと認めているものの、その事例はいずれも練習中の一場面であって大会中の話や怪我の話が一切なかった。
つまり、協会側が処罰の理由としている暴力行為を選手が全く認識していなくて、何よりも大会途中で暴力が奮われて顔を腫らしたのであれば、演技映像に記録されているはずなのに出てきていない。

暴力を認定した割にその実体が被害者から全く認識されていない状況をどう捉えればよいのだろうか。
そもそも被害者に聞き取りも何もせずに事実認定を行うなど有り得なくて、捏ち上げて邪魔者を排除したという発想の方がよほど信憑性が高いだろう。

暴力行為があったとしても言える事は、協会の行った処分が選手のためになっていない事実である。
それに何より体操協会の会長と副会長が夫婦である上に、副会長が有力チームの監督を務めているなど、権力が一箇所に集まっている悪質な組織形態となっている事実だ。
権力の集中だけ見ても協会側が悪である可能性は極めて高い。