主張する 根拠は何処に あるのやら2014年09月16日 23時52分43秒

児童ポルノ法改正に携わって漫画・アニメ・CGの単純所持も禁止するよう提言していた議員が、ニコニコ動画の生放送で公開討論を行った際の発言の一部始終を書き起こした文書が公開されていた。
その内容を途中まで眺めてきたのだけど、人の話を聞く気のない様子の議員に嫌気が指してたり、話が堂々巡りしているようなので読み疲れてしまった。

以前にも児童ポルノ法に関して記事を書いた時にも言ったけれど、吠え案の目的は人権保護にあるで、架空の存在を描写した漫画やアニメまで規制対象とするのは趣旨に反する。
ポルノは実写である故に被害者が実在するからこそ、その存在や所持を規制する事が即ち保護となる。
漫画やアニメまで規制しようと訴えている連中は「予防のために」と主張するのだが、これは人権保護でも何でもないので児童ポルノ法の趣旨から外れている。

そもそもに財産権を侵害するような提言であるのに、確固たる因果関係が証明されていない思い込みで話されても困る。
性犯罪者が漫画やアニメ、CGを所持していたからという報道をやり玉にあげられるけれど、全ての犯人がそうであるわけでも、類似品の所有者が同じ犯行へ及ぶわけでもない。
そもそも異常性を抱えて、欲求を満たすためにアニメや漫画へ手を出していたなら、ある程度までの抑止効果があったとさえ言える。
その可能性を全く考慮に入れないままに、とにかく悪う物なのだと主張し続けるというのはどうかと思う。

暴騰の公開討論はこういう話へ持って行こうとするも、議員の方が暴走している際へ進んでいなかった。
彼は資料として成人コミックを持ち出していたのだけど、その本が出版された直後に犯罪件数が激増したり、性犯罪者の所有物から同じ物が見つかる事例を幾つも確認したのだろうか。
それがないのであれば、証拠として持ち出す事さえも間違っていると感じる。