大切な 技術を省く 半端者2014年06月08日 22時03分16秒

プログラム設計手法の1つに「ジャクソン法」と呼ばれる考え方が存在する。
今では情報学科の教科書に掲載されているのみで、授業に取り出される事も少ないらしい古めかしい技術のだけど、俺はプログラミングの極意へ通じる基礎であると信じている。
過去に大学でTAのアルバイトとして受け持った生徒への補修授業や、就職2年目に任された新人研究の1コマにおいて、ジャクソン法を初めとする古い技術について話した結果、「最初に聞いておきたかった」との感想が多く寄せられた。

この一件をおいてもそうだけど、古いから使えないと切り捨てる傾向というのは勿体ないように感じる。
代用品が出てきて使われなくなったり、現在の状況に適合しなくなったのであれば理解するのだけど、基礎として必要な話まで古いというだけで削られていくのは勿体ない。
そもそも重要な基礎を教えずに学習させていたら理解度も下がってくるし、理解が遅れる分だけ余計に時間も必要となってくるのだから、何故に省いてしまうのだろうと常々に呆れている。
重要性を理解している人であれば、基礎となる話を切り捨てる方向へ流れないと思うのだけど、技術を持つ人ほど教壇へ立つ事が少ないからこそ廃れてしまうのではなかろうか。

技術や知識を持っている人と現場で活躍しているわけで、傾向や流れを決めている類いの人は第一線へ届かない人物なのかも知れない。
そう考えるとニュースで耳にする有識者が真っ当な結論を出してこない辺りも納得できるし、同じように半端な知識しか持たない連中が教えているから、平均的にレベルが下がっているのではなかろうか。
プログラミングに関しては開発環境の進歩に伴って、技術が不足していても格好だけ整うようになっているからマシだけど、政策などを左右する有識者という呼ばれる人達はもっとスキルアップしてほしいものだ。