どうしても 抑えきれずに 怒鳴ったよ2012年05月19日 20時23分34秒

昨日の風邪は夕方毎に不調のピークを抜けたと思っていたのに、今朝まで余波が及んでいるらしく、寝起き早々に頭痛や気怠さを感じたりと散々な気分で、ぶり返したのかと心配する一幕もあった。
布団から出た後も眠気が残ってしまい、作業を始めようという気力の湧かないままに、休む場所を布団の上から椅子へ変えただけといった調子で午前中を過ごしていた。

昼食は例によって大学の同窓生Toda氏との昼食会。
普段に利用している食事処が貸し切りとの事なので、第2候補であるインドカレーのお店へ行ってきた。
本場のカレーはスパイスを使って辛さを出しているため、ちょっとした薬膳料理のような効果も期待できる。
風邪による不良が朝まで残っていた時点で、体内の毒素を一気に洗い流すつもりで、最大の辛さを注文してやろうと考えていた。

昼時になってから頭痛が治まった代わりに腹の調子が悪くなってきて、刺激物に当たるスパイスを流し込んで大丈夫かと不安を感じ始めて、最大から1段階だけ辛さを抑えた。
カレーとしてはいつも通りに美味しいのだけど、前回のように体の奥底へ火が付いたような発汗もなく、普通の食事をしただけという雰囲気のまま食べ終わっていた。
注文した日替わりカレーが「カボチャとチキンのカレー」となっており、カボチャの効果でマイルドに仕上がっていた影響かも知れない。

食後に日曜の食料を調達するためにスーパーへ行ったけど、今一つ食べたい物が思い浮かばなくて、日用品だけ買い物カゴへ放り込んでレジへ向かったのだけど、大ハズレの店員へ当たってしまう。
レジに積まれた買い物カゴは2つ、客である爺さんがレジ担当のおばさんは顔見知りらしくて、お喋りをしながらバーコードを読ませていく。
作業が遅いだけなら仕方ないと許せもするけど、時折に手が止まっているから見ていて苛々としてくる。

昨日もそうだったように調子が悪い時は怒りの沸点が低くなってしまう。
そんな状態で真面目に仕事へ取り組めない店員を目の前に置かれて、理性を保ち続けられるほどに、俺は真っ当な人間ではない。
別のレジが3人目の客を処理し終わっても、まだ1つ目のカゴに商品が残っている。
明らかに空いていても後続の客が付かない事から考えて、常連はこのレジ担当の仕事が常に遅い事を知っていて、並ばない方が良いと認識しているのだろう。
そういった状況を理解すると、腹の底から怒りが沸き上がってくる。

店員が談笑しながら手の止めた瞬間、溜め込んだ怒りが言葉となって吐き出されていた。
「おい、口よりも手を動かせや」
大声を出したつもりはないけれど、やや低めの怒気を帯びた声は随分と遠くまで響いていたと思う。

俺が放った1度目の怒声に驚いて完全に動きを止める店員に対して、殆ど間を作らずに2度目の怒気を「おい」という短い言葉に乗せて撃ち放つ。
更なる追撃を掛けようと腹の底で怒りを押し固めていると、別の店員が走ってきて謝罪の言葉と同時に不真面目な店員を押しのけて、そそくさと会計を済ませていく。
不真面目な店員なら2分は掛かっただろう作業を10秒で片付けて、客の老人も空気を読んだらしく手際よく会計を済ませて、買い物カゴを持って移動を開始する。

俺の会計は商品の数も少ない事もあり、前の客である老人が2つ目の買い物カゴを移動させている間に終わっていた。
釣り銭の受け渡しと同時に2度目の謝罪があったけど、どうにも怒りが収まらなくて、気付けば「あいつのレジはいつも空いてるだろ。クビにした方が利口だぞ」と吐き捨てていた。

実際問題として、仕事へ真面目に取り組めない人物は解雇されるべきだけど、俺のような一般客が口出しすべき事でもなかったと、今更に後悔の念が湧いてきている。