[小説:闇に舞う者] part612012年04月01日 18時22分14秒

初めての方はこちらの記事からお読み下さい。
http://crimson-harberd.asablo.jp/blog/2010/09/20/5357805

「素直と言えば聞こえも良いが、お前等の場合は盲信と呼ぶべきだな。」
ルワンが目の前で起きている変化に対して、苦笑混じりの一言を漏らした。
たった一言の呼び掛けによりチェルニーとティティスの状況は一変していた。
少女達を囲う結界の内側で、嵐の如く荒れ狂っていた魔導力は見る間に規則正しい流れへと変化して落ち着いていた。
今の魔導力は魔導具を握る右手より体内を巡り、体外へ放出されると空間を泳いで、最終的に魔導具へ戻っていく。
時の経過と共に空間を巡る魔導力の量が減少していき、体を這うような流れに至ると、全身が淡く輝いているように見えてきた。
浮き上がっていた体も地へと降り立ち、静かに深呼吸を繰り返すような呼吸へと変わっていた。

うっすらと開かれた瞼の奥、焦点の定まらない瞳がゆっくりとルワンの方へ向けられる。
その視線を受け止めたルワンが指を弾くと、乾いた音と共に少女達を守っていた結界が消滅する。
ティティスが左手を、チェルニーが右手を水平に掲げながら歩き出して、ルワンを追い越して前線へ立った。
少女達の掲げられた手を結ぶように魔導力が通い始めて、ルワンをヴァンの魔導力から守る壁となる。
「背を任せるぞ。」
ルワンは小さく呟くと、床へ腰を下ろして胡座を組み、九頭棍を膝へ掛ける橋のように乗せた。
ディーナは隠れていたルワンの胸元から飛び出すと、九頭棍の上に座って即座に瞑想を開始する。

ルワンが瞑想に入ったディーナとシンクロ状態を確立すると、魂が引き込まれる馴染みの感覚に覚える。
戦場の真っ直中でシンクロが行われた影響を受けて、多少のノイズを感じられた事もあり、目を開く際に小さく息が漏れていた。
目の前に広がる世界は『時の図書館』と呼ばれる精神世界で、ルワンとディーナしか入る事を許されない特別な空間であった。
空よりも高い書架が地の果てまで立ち並び、数え切れない魔導書で埋め尽くされている。
書架と魔導書を除けば、床と書斎机に椅子が在るのみで、蔵書以外に何も考慮されていないような世界が広がっている。

ルワンが椅子へ腰を下ろすと同時に1冊の魔導書が降ってきて、書斎机と衝突する直前で一瞬の静止の後に音を立てず着地する。
その後も同じように魔導書が降ってきて、瞬く前に5冊の本が書斎机の上へ集められた。
ルワンは集まった魔導書の表題を確認して、目的の術式が記載されたページまで紙を捲っていく。
目的のページを見付けると、そこを開いたまま書斎机の上へ戻して、次の魔導書へ手を伸ばす。
全ての魔導書を開き終える頃に書架の森から不安げな表情のディーナが出てきた。
「魔導書は揃っている。行くぞ。」
投げ掛けられた言葉を安堵の笑みを零したディーナが、差し出されたルワンの手に小さな手を重ねる。
その瞬間に先程と真逆の感触を覚えると、現実世界へと帰還していた。
書斎机の上に置かれた魔導書のページは、今も眺めていると錯覚するほど鮮明に脳裏へ焼き付いる。
術式を組もうと想像すれば、該当する内容の記載された魔導書が輝いて見える。
仮に書斎机に置かれた魔導書に記されていない術式を使おうとすれば、魔導力が乱れて失敗してしまう。

次へ
http://crimson-harberd.asablo.jp/blog/2012/04/15/6412079

充実と 疲労の中で 日が暮れる2012年04月01日 19時43分48秒

昨日に強風が吹き荒れれる天候の中で自転車を走らせて、通院やら何やらと動き回っていたのが辛かったらしく、寝付きが良かった上に朝10時まで爆睡していた。
Toda氏が調べた天気予報では今日も風が強いとの事だったけど、午前中は殆ど風もなく穏やかな天候となっており、日差しの暖かさが眠気を誘う春らしい陽気だった。

朝食を食べている時に同席していた父親がテレビの桜中継を見ながら、自宅近くの川沿いにある桜並木がもう散ってるとか馬鹿げた事を言い出した。
先週に見回った際は蕾も揃っていない状態だった上に、ここらの桜は東京の開花基準となる靖国神社の標準木よりも、1週間ほど遅咲きなので有り得ない話だった。
昨日の強風で咲きかけの桜が吹き飛ばされた可能性もあるけど、それは「散った」と表現すべきでない訳で、また何か可笑しい事を言っていると呆れていた。

確信を持って有り得ないと言いつつ、花見と称したサイクリングへ毎年出掛けている身としては気になるので、出掛けるついでに遠回りを覚悟で桜並木を見に行ってきた。
見に行った結果は予想通りに父親の間違えで咲きかけの状態で、極一部の異様に早咲きする桜だけ強風の被害に遭っていたけど、来週は満開の桜が見られそうだった。

桜並木の状態に安堵してから自転車の進路を床屋へと向けて、昨日に邪魔に感じた伸びすぎた髪を切りに行ってきた。
床屋へ向かう途中にも何カ所か桜があるので、小さな遠回りを繰り返しながら自転車を走らせたけれど、まともに開花している所は一箇所もなくて、見頃はやはり次の週末となりそうだった。
床屋の方は混雑しているかと思ったけど、意外と空いていたおかげで20分程度の待ち時間で順番が回ってきたため、暇潰しに持ってきたコミックを読み切れなかった。
中途半端に読み残すのも気持ち悪さを感じつつ、次なる予定があるのでそそくさと自転車を走らせた。

次に古本屋へ向かって、ブログ連載とは別に執筆する予定の小説に関して、キャラクターの原案者が提示したイメージを回収するため、指定されたコミックを立ち読みしてきた。
これでイメージが固められたら執筆へ大きく前進するはずだったけど、俺と原案者ので感じた部分へ大きな差があるらしく、逆に混乱するという結末を辿ってしまう。

アニメ化された際に偏ったキャラ付けが成された可能性も考えてつつ、母親の仏前に飾る花の購入という残っていた用事を片付けて、早々に帰宅しようと自転車を走らせた。
常連となっている花屋へ到着すると、あと30分で新しい花が入荷されるとの事で、どうしようかと悩んだ末に出直すという選択を取った。
時間までに一度帰宅して遅めの昼食を済ませて、再び花を購入するために出掛けるという手間を掛けて、文字通りに新鮮な花を購入して帰宅した。

ブログの連載は昨日に進めてあった分もあるので、先に別件のキャラ付けの方を優先したけど、頭の整理が付かないまま悶々として時間ばかり食う結果になっていた。
原案者に話を聞き直した方が良さそうだと思いなして、ブログの連載へ戻ったけれど頭の切り替えが間に合わず、こちらも悪戦苦闘するという悲劇に見舞われた。
何とか書き上げて公開したけど、今週末は妙に疲れる休みとなったと溜め息が漏れていた。

新年度 定期売り場に 行列が2012年04月02日 21時32分08秒

今日から新年度という事もあって定期券を買い求める人が長蛇の列を作っている。
毎年に繰り返して早めの購入を促しているにも関わらず、こういった行列は数日に渡って形成されるのだから呆れてしまう。

俺はどうしたかというと、早めに購入しておくつもりでいたはずが、今朝の行列を目にするまで忘れていた。
それでも長蛇の列へ仲間入りするような馬鹿をするつもりはなくて、仕事の区切りが良い所で30分ほど席を外して、比較的に混雑の少ない時間帯を狙って定期券を甲斐へ走ってきた。
毎年に似たような事を繰り返している事もあり、経験則が昼過ぎの15時頃が最も空いていると教えてくれたので、今日の覚えている間にみどりの窓口へ出掛けてきた。

みどりの窓口へ到着してみると10人ほどの列ができていて、予想よりも混雑している事に疑問を覚えたけど、新幹線の切符を購入しようとする人が殆どだった。
何とも間の悪いところへ出会してしまったと呆れつつ、予定よりも長い待ち時間は小説のネタ考えるなどして過ごしていた。

定期券の購入手続きは更新のみなので1分と掛からずに終了。
帰り道にあんパンの専門店へ寄り道して、会社に残っているG社長とT社員へのお土産を購入してから帰社した。
ちなみに購入したあんパンは「抹茶餅風あんパン」という新製品で、香りからして唾を飲むほどに美味しそうで、口へ運んでみれば食感も甘さも良かった。
これなら一人1個と言わずに買ってきても良かったと思えて、気が向いたら近日中に買いへ行ってみようかと思った。

そして、帰り道。
みどりの窓口は何処も100人を越えていそうな長蛇の列ができていて、酷い有様だと呆れながら行列の横をすり抜けてきた。
真新しいスーツや制服を着込んだ連中だけならまだしも、白髪の混じったベテランの姿も目立っている辺りを見ると、学習能力の足りない大人が随分と多いらしい。

雨風も 綺麗に避けて 帰宅せり2012年04月03日 21時19分24秒

今日は日本海で急速に発達した爆弾低気圧の影響により、午後から台風並みの暴風雨に襲われるとの天気予報が出ていた。
爆弾低気圧の影響により鉄道が運休する危険性もあるとして、午前半休にする会社も多かったらしい。
俺らの会社はと言えば、G社長は自宅が仕事場なので関係なく、通勤の必要がある俺とT社員は神経が図太い上に、泊まり込むという選択肢もあるからと通常営業だった。

仕事の方は取引先が爆弾低気圧への備えで午前半休を取った事もあり、定時を待たずに作業が終わっていたので、暇潰しにミニゲームを作ったりしていた。
定時を過ぎてから暴風の吹き荒れる中を強行突破して、夕食の弁当を回収してきて腹拵えをを済ませれば、後は帰宅タイミングを計るのみ体勢で待機する。

19時の段階で時折に雨音が小さくなるタイミングが見られて、さらに待っていると風音も同様に弱まる瞬間が出てきて、被害を受けずに駅まで行けそうな雰囲気が臭ってきていた。
待機すること1時間、19時30分に雨音も風音も落ち着くと、チャンスが到来したとばかりにT社員と連れ立って会社をでて、足早に進めば濡れることもなく駅へ到着できていた。
道中で何度か強風に襲われたけど、地元の暴風に比べれば可愛いもので、鼻歌を交えながらでも歩けそうな余裕があった。

鉄道の方は運休している路線もあったけれど、動いている路線も多かった事もあり、俺もT社員も通勤へ支障を来すこともなく電車へ乗り込めた。
帰りの電車は普段と変わった様子を感じられなくて、車内アナウンスで運休している路線の話題が出なければ、爆弾低気圧の事など忘れてしまいそうだった。

会社を出る前に確認してきた雨雲の動向が怪しすぎて、自宅の最寄り駅へ到着する時点が最大雨量なんて可能性を漂わせていた。
その雨雲にさえ捕まらなければ、雨を完全回避できそうな雰囲気だったからこそ突撃したのだけど、結果は大正解。
雨は降っていなくて、風も7割方が追い風という好条件で、驚くほど快調に帰宅できて安堵しながら、駅の改札前にある露天が安売りしていた苺大福を頬張っている。
強風に対抗して体力を消耗すると予想して買ってきたけど、実際は殆ど影響を受けずに帰宅できたので、単なる夜食となっているけど仕方がない。

空いている 時間で作る ミニゲーム2012年04月04日 23時54分46秒

今日はアップデート日だけど、大型の更新もないからとのんびり構えていたら、トスと漏れによる不具合をG社長が発見してくれたため、随分と慌ただしくなってしまった。
それもメンテナンス中の本番環境出発見されたから大慌て、風邪っぽくて眠たいとか戯れ言を行っている余裕が消えて、超特急で不具合原因の調査から修正までの作業を駆け抜けた。

不具合は想定から漏れていたパターンで発生していたので、原因究明に時間が掛かった上に、修正のため考え直すべき項目が多くて面倒くさかった。
メンテナンス時間を延長させるわけにもいかないので、必死になって修正したので無事に不具合を解消できたけれど、軽く目眩がするほどに知恵熱を出していた。

アップデート作業が終わった後は、ユーザーからの不具合報告へ備えての待機に入ったので、緊急事態の発生でもない限りは暇という時間が訪れた。
普段なら次回の更新へ向けた作業を先読みして、着手できる部分を探し回ったりして過ごすのだけど、今回は次も大きな回収が入らないと確定していた。
そのため、完全に暇を持て余す状態へ入ってしまい、仕方ないのでミニゲームでも作っていようと考えて、久しぶりに Flashの開発環境を起動した。

題材に関して悩んだのだけど、以前に迷路を自動生成するプログラムを作って、表示する所まで作って放置していた事を思い出したので、それを3Dダンジョン型の探索ゲームに仕上げようと考えた。
本来であればトラップやギミックを入れるなどして、ダンジョンを複雑化させるべき所だけど、そこまで掛ける時間もなければ、頭が回りそうもないので現段階では諦めた。
とにかく探索ができて、ゴールへ辿り着けるようにする事を目標に作業を開始した。

迷路を自動生成するプログラムは数ヶ月前に作った物であり、使い方を思い出すところから始めたけれど、意外なほどサクサクと進んでくれた。
今日の作業で表示部分まで完成したのだけど、移動や回転の操作系統をどうしようかと考えている間に、いつの間にやら時間が過ぎているらしく、今日の業務が終わってしまった。

ひとまずゲーム作成のネタも取っ掛かりを掴んだし、他の社員と相談して操作系統に関する問題も解決したので、また時間を見つけて作り込んでいきたいと思う。

横着の 付けで風邪気味 呆れるわ2012年04月05日 22時01分07秒

昨夜の就寝前に入浴して汗を流そうとした時、風呂場の蛍光灯が寿命を迎えたらしく点滅を繰り返していた。
次に消したら二度と点灯しないかも知れない状態で、夜盲症でなくても入浴する前に交換しておく以外の選択肢がなかった。
しかし、問題は蛍光灯が切れ掛かっている事に気付いた時、既に入浴準備を万端に整えた状態でなっていた。

普通に考えて生まれたままの格好で動き回れば、数分の作業であっても悪影響が出る事は明白であり、面倒と感じながらも服を着るべきだった。
しかも、昨日は朝から風邪っぽいと不調を訴えていただけに、馬鹿をやれば治りかけた風邪を悪化させる危険性が極めて高かった。
ところが、昨夜の入浴時点では家族が各々の自室へ引き上げた後で、朝まで誰とも遭遇する危険性が万に一つもなく、疲労感から面倒くさがりな性分が前面へ出てしまった。
こうなると蛍光灯を交換する易い作業のために、脱いだ服を再び着る不快感を伴う手間が増える事を馬鹿らしく思えて、結局は裸のまま動き始めてしまった。

たいていに面倒くさいと些細な手間を惜しんだ時、何らしかの後悔に打ちのめされるというパターンを想像しつつ、買い置きしてある蛍光灯を取りに行った。
無事に予備を回収して浴室へ戻ってきて、照明のカバーを取り外そうとしたけど、回転するはずが全く動こうとしてくれない。
高い位置にあるから力が入らないのだろうと脚立を持ち出して、しっかりと掴んで力を込めた見ても結果が変わらなかった。

下手に力を込めすぎると壊してしまいそうで、徐々に籠める力を強くしながら試行錯誤を繰り返した末、何とか5分ほど経過した所で無事に外せた。
カバーさえ外れたら残る作業は目を瞑っていても余裕で片付けられて、再び閉じようとした時に気付いたのだけど、どうやら前に交換の際に斜めのまま入れてしまったらしいと判明した。
思い返してみれば、防水のために堅いのだろうとか言いつつ、かなり力を籠めてカバーを閉じた記憶が蘇ったので、苦労した原因は間違えなく前回の勘違いにありそうだ。

そんな感じで作業時間が5分を越えてしまい、思い切り体を冷やした結果が今朝の風邪っぽさとなる。

週末に 花見を予定 空はどう?2012年04月06日 22時27分04秒

自宅近くの桜並木も3分咲きになってきて、今週末は花見と称したサイクリングで確定かと思っていたのに、朝から気温が上がらないばかりか帰り道では肌寒さを感じた。
金曜の恒例となっている買い物へ出掛けると、いつの間にやら雨が降り始めていて、時間の経過と共に雨足が強まっていき、傘を取り出す人が出るほどになっていた。
それほど酷い雨ではないけれど、何やら長雨を予感させる雰囲気が漂っていて、花見へ出掛けられないのではないかと不安になってきた。

単純に用事で出掛けるだけなら雨天でも強行突破するけど、桜を見に行こうという日が曇りや雨というのは非常に面白くない。
桜は青空にこそ映える花だと思うし、何よりも雨の中で平然と使えるカメラを持っていないので、花の見応えも写真を撮る楽しみもないなんて悲しすぎる。
週末の両日に晴れを望むような贅沢は言わないけれど、片方だけでも青空となってほしいと願いながらの帰り道なっている。

天候の問題もさることながら、体力的に例年通りのコースを走れるかという情けない不安もあって、時折に襲ってくる年齢や老いへ由来する心配事に溜め息が漏れる。
サイクリングに関しては、以前に満ち半ばで体力が尽き果てて路肩へ座り込んだ事があって、その時に感じた恐怖心を思い出すと溜め息だけで済まなくなってくる。

動けなくなった時は単純に体力が枯れただけでなく、日暮れが近くて夜盲症が発動する前に帰宅しようと焦っていたし、コンビニも自販機も見付からずに脱水症状まで起こしていた。
それでも呼吸さえままならないほど体力が尽きて、脱水症状から意識レベルまで低下していく恐怖心はトラウマとなり、ちょっとでも不安要素があると過敏に反応してしまう節がある。

もう若くないので無茶できない事も事実だけど、行動力が抑制されるレベルに至っているから、リハビリも兼ねて出掛けたいな~っと思うのだけど、果たして天気がどうなる事やら・・・

青空に 喜び勇み 出掛けたが・・・2012年04月07日 17時03分01秒

花見へ出掛けたいので早めに就寝するはずが、何故か夜更かしコースへ入っているという愚行の末、今朝は予定より1時間遅れでの起床となった。
同時にカーテン越しに日差しを感じると、寝不足を軽く吹き飛ばす興奮状態へ入ったため、意外と目覚めはスッキリとしていた。

朝食を済ませて自宅を出る前に、サイクリングへ付き合ってくれる頼もしい愛車のメンテナンスを開始する。
久しく乗っていなかった事もあって、全ての留め具がちゃんと締まっているか確認して、タイヤの空気圧もしっかりと調整しておいた。
スピードメーターは前回の使用の際に、電池切れを思わせる不穏な動きを見せて嫌な予感がしていたが、予想通り起動してくれなかった。
さらに、ブレーキの掛かり方も再び悪くなっていて、手元の微調整では対応し切れないレベルだった事もあり、まずは自転車屋へ立ち寄る必要がありそうだった。

何かと問題が山積する幸先の悪さを感じながら家を出て、まず最初に自宅近くの桜並木へ行ってみると、満開となっているはずの桜が強風に散らされて無惨な状態となっていた。
カメラを構える気力が失せるレベルで散っていて、最も好きな花見スポットだけに出発して数分で早くも心が折れそうだった。
まだ咲きかけの蕾もあるので、明日に出直そうと考えて素通りしたけど、今日も風が強くて枝が揺れていたから、更なる絶望感を味わう羽目となりそうな予感がした。

この調子で行く先々で落胆を繰り返す可能性に溜め息を漏らしつつ、まずは航空発祥記念公園へと行ってきた。
例年なら宴会で騒がしいのだけど、今年は週末の風が冷たかったり、桜の咲き具合が残念な事になっている影響なのか静かだった。

嫌な予感に足取りが重たくなる中、お気に入りの桜を見に行ってみる。
2012年花見_航空公園1
●フルサイズ【2848*2136: 1.32MB】
http://www.ne.jp/asahi/crimson/luwan/20120407/DSCF0459.JPG

2012年花見_小畔水鳥の郷公園2
●フルサイズ【2848*2136: 1.41MB】
http://www.ne.jp/asahi/crimson/luwan/20120407/DSCF0460.JPG

青空に映えるピンク色とは行かないまでも、それなりに見頃となっている桜を発見できて安堵と感動の溜め息を漏れていた。
しばしの鑑賞の後に、強風の被害を受けた桜を避けつつも映える角度に苦心しながら撮影してきた。

その後に自転車屋までの道中にある桜は悲しい状態だったの素通りして、ブレーキワイヤーやタイヤの空気圧を調整してもらい、本格的に準備が整ったところで気合いを入れてペダルを踏み込んだ。
今日の所は体力的な不安もあるので、例年通りに母校である大学へ進路を定めたのだけど、笑ってしまうほど強烈な向かい風が続いてくれて大変だった。
しかも、道中に点在する桜は強風の被害を諸に受けており、素通りの連続で信号待ちの他にペダルから足を離すことなく、延々と20kmほど走り続けた。
普段なら撮影が小休止となるのに対して、今日は完全にノンストップだった事もあり、予想以上に疲労が蓄積してくれて、予定の60kmコースは無理な気がし始めた。

敗戦続きで「この辺りは全滅か?」と思っていた矢先、吹く風が一段と冷たくなったかと思えば、空が曇りだして唯一の救いだった日差しが消えてしまい、普通のサイクリングへ気持ちを切り替えた方が良いように思えてきた。
当初の目的地までは行こうと走り続けていたけど、桜を探す気力が消えかけていた。
そんな気重な道中、唐突に見頃の桜が横目に入ったから驚いた。
慌てて引き返してみると、以前にも立ち寄った事のある小さな寺を桜が彩っていた。
2012年花見_長福寺
●フルサイズ【2848*2136: 1.46MB】
http://www.ne.jp/asahi/crimson/luwan/20120407/DSCF0465.JPG

ほんの30分前まで続いていた青空と日差しが欲しくて、少しだけ待ってみたけど望みが薄そうだったので諦めて、かなり彩りに欠けると嘆きながら撮影となった。
やはり桜は降り注ぐ日差しが有ってこそ生える花だと痛感していた。

自転車から降りた事で足に溜まっていた疲労感も薄れたし、見頃の桜で心を洗われたらしく、色々な意味で身軽なった所で大学を目指した。
今年は桜の開花が遅れたこともあり、花見シーズンで既に新学期が始まっていて、運動部の掛け声など耳にしながらキャンパス内を進んでいく。
在学中に比べて造りが随分と変わっているので、懐かしさを微塵も感じられなくなっているけど、桜だけは相変わらずのマイペースさで出迎えてくれた。
2012年花見_大学1
●フルサイズ【2848*2136: 1.45MB】
http://www.ne.jp/asahi/crimson/luwan/20120407/DSCF0469.JPG

2012年花見_大学2
●フルサイズ【2848*2136: 1.34MB】
http://www.ne.jp/asahi/crimson/luwan/20120407/DSCF0476.JPG

1枚目は学食前にあって、在学中は毎日のように見ていた桜だけに散っていなくて本当に良かった。
2枚目は俺等が卒業した後に整備された区画で、こんな居心地の良さそうなベンチとテーブルなど1つも無かっただけに、思わず「ずるい」と言いたくなった。
日当たりも良く桜も眺められるロケーションが実に素晴らしいと感じつつ、サイクリングも折り返し地点という事で、のんびりと休憩しながら素晴らしい休憩所を堪能してきた。

この次は本命の花見スポットなのだけど、目的地へ到着して駐輪している所で目にした光景に愕然とした。
2012年花見_惨事

桜が「散っている」のではなく、「落ちている」という惨事に目を疑った。
何よりも驚くべき事は、この写真を撮影している最中にも、同じように花が落ちてきていた事だ。
「これは酷すぎる」と言葉を漏らしつつ、間一髪で間に合った見頃の桜を撮影して回った。

まずは「小畔水鳥の郷公園」
こちらは例年なら花見客が大勢いるため、撮影の際に人が掃けるタイミングを待つなど苦労するのだけど、今年は殆ど人が居なかったので撮影は楽ちんだった。
その理由を考えると寂しい限りだけど、上手く隠してやれば見頃の桜に見えなくもない。

2012年花見_小畔水鳥の郷公園1
●フルサイズ【2848*2136: 1.52MB】
http://www.ne.jp/asahi/crimson/luwan/20120407/DSCF0481.JPG
2012年花見_小畔水鳥の郷公園2
●フルサイズ【2848*2136: 1.33MB】
http://www.ne.jp/asahi/crimson/luwan/20120407/DSCF0491.JPG

続いて、隣接する「御伊勢塚公園」
こちらの公園も人通りは少なかったけど、騒々しさが例年に比べて倍増していた印象が強い。
普段なら場所取りで失敗していそうな老人が大勢いたこともあり、大音量のカラオケを騒々しい事この上なかった。
しかも、音痴とか下手くそという次元を超えた不快感を伴う歌声は、あらゆる風情を破壊してくれていたから、許されるのであればカラオケ機器を破壊して回りたかった。
そんな様子は写真に写らないので良いけれど、園内に入って散策しようという気は完全に失せてしまった。

2012年花見_御伊勢塚公園1
●フルサイズ【2848*2136: 1.53MB】
http://www.ne.jp/asahi/crimson/luwan/20120407/DSCF0494.JPG

2012年花見_御伊勢塚公園2
●フルサイズ【2848*2136: 1.31MB】
http://www.ne.jp/asahi/crimson/luwan/20120407/DSCF0495.JPG

目的を果たしたので帰宅コースへ突入。
足の方が疲労から動かなくなってきた事もあり、順当なコースでの帰宅を考えていたのに、来た道を戻る事が嫌いという性分が出てしまい、ちょっと迷走しそうになる。
ところが、ここでスピードメーターが暴走するなどのトラブルが発生したため、迷走したいという衝動が上手く掻き消されてくれて、体力が尽きる前に帰宅できた。

自宅前の桜は今日にも少し開花が進んだらしく、朝に比べると少し見られる姿になっていたけど、やはり強風で落ちた部分が多いらしくて見応えに欠けている。
2012年花見_桜並木
●フルサイズ【2848*2136: 1.29MB】
http://www.ne.jp/asahi/crimson/luwan/20120407/DSCF0500.JPG

本日の花見サイクリングは以上で終了。
道中にスピードメーターが暴走してしまい、AllClearを実行せねばならない状況へ陥ったため、走行距離とかの情報が出せなくなってしまった。
恐らくは移動距離が40km強、平均時速は20km/h程度だと思われる。

遠目から 眺める分は 良い感じ2012年04月08日 20時28分45秒

昨日に花見と称してサイクリングへ出掛けて、今日も同じように遠出をしてくるつもりでいたのだけど、深夜に受けた相談事が深夜2時まで掛かって寝坊してしまった。
さらに、足の筋肉痛なら許容範囲内なので問題なかったけど、背中や肩にも痛みが出るという予想外の展開に見舞われて、安全に走行する自信が持てなかったので遠征は断念した。

サイクリングで背中や肩に筋肉痛が出るというと変に思われるけど、スポーツタイプの自転車の場合は全身運動となるので、珍しい事でも無かったりする。
もちろん何も考えなければ、筋肉痛を引き起こすほどの負荷が掛からないのだけど、一日中に走り続けようとか考えた場合はそれなりの工夫が必要となり、そこで普段に使わない筋肉へ負担を強いる結果となる。

例えば、乗り方として前傾姿勢になるのだが、その際に腕へ体重を掛けていると手が痺れてしまうので、背筋で上体を引き起こしておく必要がある。
逆に上り坂では、ペダルへ掛かる脚力を逃がさないため、腕力で車体に体を押しつけるように固定したりもする。
そんな事をやると、見事な全身運動となるわけだ。

寝不足や筋肉痛を理由に「今日は花見へ出掛けない」と言ったけど、窓から差し込む日差しを見ていると、今日の方が行楽日和である事実に突き動かされて、結局は近所の桜並木を偵察しに出掛けようと動き出していた。

自宅から桜並木へ出た直後はやはり見応えに欠けると思ったのだが、少しだけ歩いてみようと動き出してみれば、日差しの生み出す陰りが色合いの悪さや葉桜を隠してくれる事に気付いた。
普段は日差しが桜の全体を照らす時間帯を狙うので、陰を取り入れた撮影方法は初めてなのだけど、試行錯誤しながら挑戦してみようとカメラを構えてみた。

試行錯誤の1枚目。
日差しを受けた明るいピンクの印象に引っ張られて、陰っている部分にも鮮やかさを錯覚させようと狙ってみた。
手前の桜は拡大してみると分かると思うけど、咲き揃っていなかったり、風に花を落とされた葉桜も混じっている。
2012年花見_近所1
●フルサイズ【2848*2136: 1.37MB】
http://www.ne.jp/asahi/crimson/luwan/20120408/DSCF0502.JPG

試行錯誤の2枚目。
この桜は普通に見頃だったので、特に工夫することなく撮影している。
実のところ、裏や左手へ回り込むと暴風雨の影響を受けているのだけど、傷跡が写らないように位置取りを頑張った感じだ。

2012年花見_近所2
●フルサイズ【2848*2136: 1.40MB】
http://www.ne.jp/asahi/crimson/luwan/20120408/DSCF0508.JPG

試行錯誤の3枚目。
鮮やかなピンクで錯覚を呼べるなら、手前に別の花を入れても相乗効果が狙えるのでないかと思った試作品。
カメラの液晶が見えないレベルのローアングルなので、どんな仕上がりになるかは帰宅してみてのお楽しみといった具合だった。
ちなみに2枚ほど撮影したのだけど、1枚目は指が写り込むという初歩的なミスを犯してしまった。
2012年花見_近所3
●フルサイズ【2848*2136: 1.37MB】
http://www.ne.jp/asahi/crimson/luwan/20120408/DSCF0517.JPG

他にも色々と試してみたけど、成功と呼べる写真は以上で終わり。
残っている写真は「近づいてダメなら、遠くから」という安易な発想による試作品となります。
2012年花見_近所4
●フルサイズ【2848*2136: 1.16MB】
http://www.ne.jp/asahi/crimson/luwan/20120408/DSCF0538.JPG

2012年花見_近所5
●フルサイズ【2848*2136: 1.24MB】
http://www.ne.jp/asahi/crimson/luwan/20120408/DSCF0542.JPG

こんな調子で片道5kmほどの桜並木を延々と歩きながら試行錯誤してきました。
それなりに見られる写真も撮れたので良かったけど、帰宅後は撮影した写真を眺めながら研究っぽいことをしていたので、小説を書くという仕事を忘れているという体たらく・・・

もう既に 無法と呼ぶが 正しいな2012年04月09日 22時13分39秒

今年は爆弾低気圧のもたらした暴風の影響もあって、去年に引き続いて見応えに欠ける花見となっていた。
そのため全般的に人出が例年よりも少なかったのに、花見客のマナーの悪さが際立って見えて、心底に残念な気分を味わっての花見となった。

恐らくは真っ当に桜を楽しもうと考える人は残念がって帰ったか、見頃の桜を探して歩き回っていて、花見を理由に馬鹿騒ぎをしたいだけの連中が出張っていただろう。
そう考えると普段なら花見客で溢れているスペースが、ノーマナー集団に占拠されている理由も納得できる。

そんな花見気分を台無しにくれた無法者の中でも極めつけは、車両進入禁止である土手へ、クラクションを鳴らしながら入ってきたワゴン車だろう。
何故に入ってこられたのか見てみれば、車両止めの簡易の柵が撤去されており、他にも3台ほど土手へ進入している乗用車が確認できた。
既にノーマナーを通り越して常識知らずの無法者と化しているので、110番へ電話を掛けて、車のナンバーと目に余る非道を通報しておいた。

その後に片道5kmの桜並木を踏破して戻ってくると、我が物顔で居座っていた車は撤去されて、大きなグループが3つほど消滅して見晴らしが良くなっていた。
恐らくは車両で進入していた阿呆が、火気厳禁の場所でバーベキューをやっていた愚か者も巻き添えにしたのだろう。

他にも大音量でカラオケへ興じている老人もいたけど、あちらに関しては恐らく違法性が認められなかったのだと思う。
実際問題として大きなスピーカーを並べていたので、自動車で運搬してきた可能性が極めて高くて、最初に車止めの柵を撤去した犯人な気がして仕方ない。
それはさておき、花見という桜を愛でる宴会の席でなのに、平然と「与作が木を切る」なんて歌詞を熱唱するというのは如何なものか。
実際に気を切っているわけでないにしろ、強制的に切かされる身としては選曲くらい気を使ってほしかった。

花や環境を愛でる心を持ち合わせていないのなら、自宅のテレビでも眺めながら酒を飲んでいればよいのに、何故にわざわざ出張ってくるのかと呆れてしまう。