何時何処に 落とす場面が 在るのやら・・・2012年03月23日 21時49分22秒

昨日に感じていた血の気の薄さは今朝になっても変わらず、寝起きからして貧血を思わせる気怠さに見舞われていた。
布団から出た直後や立ち上がった瞬間に、頭から血液が抜けていくような感覚と脱力感に襲われて、意識が飛ぶのではないかと不安を覚える場面もあった。

不気味を感じながら朝食を済ませて、身支度を整えて、見上げた空は重たそうな雲に覆われており、今にも雨粒が落ちてきそうな雰囲気だった。
体調の悪い時に空模様まで暗いと気が滅入るじゃないかと、重たい気分を吐き出すように溜め息を漏らしてからペダルを踏む。
道中でも何度か気分の悪くなる瞬間があって、体調不良が限界点へ達している様子が垣間見える中、今日を無事に乗り越えられるのかと不安を感じていた。

そんな低いテンションのまま駐輪場へ到着して、重たい足取りで駅へ向かって歩きながら、改札をスムーズに通過するために定期入れを出しておこうと考えた。
しかし、鞄の中へ手を突っ込んでみても、在るべき場所に定期入れが収まっておらず、他に入っていそうな場所を探ってみても見付けられなかった。
背筋に冷たい汗を感じて、歩きながらの捜索から立ち止まって慎重に調べてみても、鞄の中身を全て引っ張り出したりしても、定期券の所在を見付けられなかった。

冷静になろうと深呼吸を繰り返してから、昨夜の行動を思い返してみる。
最後に定期入れを確認した場所は改札口を出た時で、定期券を使っているから手元に在った事は間違えない。
その後、帰りの改札を通過して当日の役目を終えた定期入れを鞄へ押し込んだ。
それも最近に鞄の外側にあるポケットへ入れるミスを繰り返していた事を意識して、内側スペースへ押し込んだ覚えが確かにある。

記憶の限り、定期券は鞄の中に存在するはずであるのに、中身を全て引っ繰り返しても出てこない。
それどころか「何処で落としたのか」という可能性さえ思い浮かばなくて、盗まれたと考える方が自然に感じられるほど有り得ない状況だった。
もっとも改札を出てから帰宅するまでの区間、人と擦れ違う場面もなかったので、盗まれるような場面も存在し得なかった。

定期入れを紛失する場面が思い浮かばないので、可能性を1つずつ潰していく他になく、自宅にいる父親へ電話を掛けて、前日に着ていた服のポケットや廊下や玄関前などを捜索してもらった。
それでも見付からないので、駅での落とし物を調べてもらったり、交番で紛失届を出したりと動き回っていた。

捜索のために動き回っている間に気分が悪くなった事もあり、仕事を在宅作業に切り替えさせてもらって、遊びの誘惑に堪えながら作業を進めていた。
昼食にパンを仕入れへ行ったついでに、Suicaカードの再発行を頼みに行ってきたけど、唯一の身分証明書となりうる健康保険証は定期入れに入れていたため、危うく手詰まりとなりそうになった。
紛失したSuicaカードとリンクしたクレジットカードがあったため、特別処置として対応してもらえる運びとなったけど、背筋が凍りそうな恐怖感を味わった。

定期入れは見付からないまま、Suica定期券・健康保険証・病院の診察券数枚が行方不明となっている。
何れも再発行の手続きを踏み始めているので、損害もなく過ごせそうだけど、何処へ落としたのか未だに分からないままだ。