落とし物 見付けたけれど 中身なし2011年08月19日 22時08分59秒

今日は少し心が折れるような出来事があった影響でテンションが低めとなっていて、金曜の帰り道だというのに足取りが重たくなっている。
昨日の仕事中に小腹が空いてしまったので、コンビニへパンでも買い物に行こうかと考えたのだけど、財政難の状況下なので節約すべきではないかと苦悩していた。
その時に残高が4千円ほどあるクオカードを持っている事を思い出して、使えるコンビニの確認のため財布を開いてみるとあるべき場所に姿が見えなかった。

背筋に冷たい汗を感じながら、行方不明のクオカードを探すために財布だけでなく定期入れの中身も全て広げてみても見つからず、何処かで落としたか最後に使った店で受け取り忘れた可能性が高まってきた。
クオカードは会社で小腹を空いた時にしか使わない事もあって、レシートを調べてみれば最後に使用した店舗を簡単に割り出すことができた。
最後に利用した店は会社から2番目に近いコンビニで、8月9日に「焼きキーマカレーパン」を購入して、クオカードの残高が4663円と記録されていた。

見つけたレシートを持って問題のコンビニへ向かい、クオカードの落とし物か取り忘れがなかったかと聞いてみると、遺失物の中に見覚えるのあるクオカードを発見した。
行方不明だったクオカードが見つかった事に安堵するべき場面なのに、背筋から染み着いた嫌な予感が全く薄れない事に不安を感じつつ、残高を確認してもらうと20円しか入っていなかった。
クオカードの決算はカードに記憶された情報を元にして行われるため、レシートにカードを識別する番号が記載されない事もあって、残高以外に所有権を主張できる材料もないので諦めるしかなかった。

問題のクオカードは父親が定年するまで勤めていた会社の関係者からもらった品で、自分が使わないからと俺へ回ってきているという経緯があって、カードに描かれた絵が特徴的なので間違えようがない。
ましてや、同じクオカードを手にできる人物が殆どいない事もあるので、落とし物として引き取られていたカードは間違えなく俺の物だろう。
こうなってくると俺の手から放れている間に、何者かが勝手にカードを使っていたと考えるのが自然の流れとなるが、コンビニへ遺失物として届けられていた事に関して違和感を覚える。

カードを勝手に使っていた人物が、残高を使いきって拾った店に届け出るような真似をするだろうか。
指紋でも調べて俺と犯人の指紋しか出てこなかった場合、必然的に無断で使用した不届き物が断定されるといったリスクがあるので、ゴミ箱へ放り込んでしまう方が自然な行動と思える。
落とし物として届けられた日時や経緯が記録されていなかったりと、取り扱いに関する疑問点が残っている事もあって、クオカードを使った犯人がコンビニ店員ではないかと疑っている。
20円しか残っていなかった事も不可解に思えるが、遺失物コーナーへ戻しながら使っていたので、残高が無くなっても処分できずに残されていたと考えると微妙に筋が通ってくる。

邪推の域を出ない上にクオカードは使用履歴が記録されないため、追跡するにしても多大な手間が掛かってしまうし、元々が父親から譲り受けた品である上に無くしてしまった自業自得な部分も否めない。
そのため下手な詮索をして通いづらくなるのも面白くないので、泣き寝入りする格好を選んで帰ってきたわけだけど、気分が晴れなくてテンションが低めとなっているわけだ。