大量の 古書を抱えて チャリが行く2010年10月10日 17時58分30秒

朝食を食べ終わって自室へ戻ると眠気が少し残っていて、予定していた小説の執筆へ取り掛かる気力が沸かなくて、午前中はコミックでも読みながら過ごすことにした。
しかし、手に取ったコミックを読み始めると話が飛んでいる気がしたならなくて、不振に思いながら前の巻を読み返そうと探し始めたのだが、本棚から本が溢れて平積みにされている状況での捜索は困難を極めていた。

コミックの山を少しずつ取り崩しながら、1冊ずつタイトルを確認するという作業を繰り返していたのだが、何時の間にやら目的が探し物から整理へ切り替わってしまっていた。
更に整理を続けていると読み返す事の無さそうなコミックを見付けて、脇へ避けるという作業まで加わってしまい、最終的にほんの整理と売却予定のコミックの選定という作業に切り替わっていた。
途中で本来の目的を忘れている事に気が付いていたけど、ここまで作業を進めて落ちて投げ出すこともできないため、汗を流しながら最後までコミックの整理と選別を続けた。

何とか作業を終わらせてみれば15時を過ぎており、昼飯を食べ忘れている事実を思い出しけれど、足下に転が売却予定のコミックの山をどう処分するか思案する方が忙しくて、空腹など感じている暇もなかった。
ちなみに本来の目的だったコミックの捜索の方は、どうやら買い忘れているらしい事実が捜索して出てこない状況と蔵書リストのデータから二重で確認されていた。
売却予定のコミックは目視で数えただけでも150冊ほどあって、自転車しか運搬する手段を持たないため、色々と苦悩を重ねてみたけれど最後に辿り着いたのは「根性」という安易な言葉だった。
結局のところ父親に頼んで自動車を出してもらうとか、他人に頼るような真似をしたくないと考えるならば、自分が根性を出して頑張るしかないのだ。

そんなわけで旅行に使う大きめの鞄を持ち出して、鍛え上げられた収納能力を存分に発揮してコミックを詰め込んでみると、山積みのコミックを半分ほど押し込むことに成功した。
問題は大量の本が詰め込まれた鞄を自転車で運搬できるか否かなのだが、自転車へ押し込んでみると計ったかの方にピッタリと収まってくれた上に、密度が高いだけに安定感も申し分なかった。
カゴの大きさを考慮したつもりがなかっただけに、丁度良いサイズにまとまっていた事に感動を覚えると共に、この調子ながら2往復で片付きそうだと先が見えたので一気にやる気が出てきた。

そんな調子でテンションを上げながら自転車を走らせ始めたのだが、やはり70冊近いコミックの山が前輪へ大きな負担を掛けているらしく、タイヤが潰れた影響でペダルが重たくなっていた。
日差しの暑さも手伝って額を大量の汗が流れ落ちていくのだが、妙に人通りが多かったために重たいハンドルから手を離せず、重力に任せて垂れ流し状態になっていた。

苦労の末に古本屋へ辿り着いたのだけど、馴染みの店主から閉店しようと考えているからと買い取りを拒否されてしまった。
通販サイトの1円商法の影響で古本屋の営業が厳しい状況を、以前から聞かされていた事もあって仕方がないと思うのだが、学生時代から世話になった本屋に続いて古本屋まで閉店とは悲しい限りだ。
古本屋の店主によると、どのみち最近は状態の善し悪しで付加価値を付けられない状況であり、人気と発売日で機械的にしか値段を付けられないので、古書チェーン店へ持ち込んだ方が良いと言われてしまった。

馴染みの古本屋から300mも離れていない場所にチェーン店があったので、大荷物を抱えて走り回らずに済んだし、予想していたよりも良い値段で買い取ってもらえた。
2回目の持ち込みは自宅の近くにある先ほどと同じチェーン店へ持ち込んで、両方の買い取り合計は軽く1万円を超えており、予想していた金額の倍になっていたので満足している。

収入もあったところで買い忘れていたコミックを購入してこようと思ったのだが、買い取り会計の際に50円引き券をもらったので、チェーン店で捜索する事にしたのだけど、1巻や2巻はあるのに欲しい6巻がなかった。
3店舗をを巡っていて見付けたのだけど、空が薄暗くなり始めている状況だったため、大急ぎで自転車を走らせたのだけど人通りが多かったので、夜盲症が発動している状況では恐怖心の方が先へ出てしまった。
もたもたとしている間に視力が利かない状況へ陥ってしまい、走り慣れた通勤ルートへ出るまで自転車を転がして歩く羽目となってしまった。

何とか無事に帰宅できたけれど、さすがに小説を書いている気力もコミックを読む体力も残っていなかったよ。