弁護士は 陪審員が 苦手気味2010年05月19日 20時14分34秒

今朝のニュース番組の中で陪審員として裁判へ参加した人達に対して、検察官と弁護士のそれぞれが行った質問が分かり易かったどうかのアンケート結果が公表されていた。
その結果によると、検察官の質問が分かり難かったとの回答は 5%だったのに対して、弁護士の方は30%を越えていた。
この結果から検察官は組織だって分かり易い裁判が浸透しているのに対して、基本的に個人で動いている弁護士の方は対応が遅れがちである事を示している。
この状況は陪審員の心証へ大きく影響を及ぼすため、十分な弁護が成されないという問題が発生している。

新しい制度への対応に対応できているか否かという本質と異なる要因が、判決に影響してしまう状況は好ましくない事は間違えないけれど、一般人の感覚と懸け離れた感覚で裁判が行われていた事実もどうかと思う。
陪審員青銅へ対応できていない弁護士は、質問や弁護の中で矛盾している事であっても、とにかく言っておくという従来通りの裁判の進め方を継続してしまうそうだ。
これは裁判官に少しでも多くの判断材料を提示するため、という目的から派生した観衆らしいのだけど、陪審員からすると矛盾する事を言われると全ての発言が疑わしく映ってしまう傾向があり、逆効果となってしまう。

矛盾する事を平気な顔で言っているような人間を信用できるはずもなく、当然の結果だろうと苦笑する反面で、全ての判断を裁判官へ押しつけて検証や吟味の時間を無駄に増やしていたのではないかという懸念が思い浮かんだ。
何よりも不必要な情報を大量に与える行動は、正しい判断を手助けようとする位置に思えなくて、裁判の邪魔をしようとしている気がしてならない。
俺は陪審員制度に対して賛成も反対もしていない立場だけど、裁判の無駄を省くという面で成果を上げているように感じるから、導入して良かったと思えてきた。

もちろん弁護士の陪審員制度への対応が遅れていたために、公平な審判を受けることができなかったかも知れない人も居るのだから、問題が無かったとは言えない。
弁護士会の方でもセミナーなどを開いて、陪審員制度への対応を浸透させるような努力をしているそうだし、早急に公平な裁判が行われるようになって貰いたいものだ。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
「このブログはどんな空間でしょう?
 ひらがな4文字でお答え下さい。」

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://crimson-harberd.asablo.jp/blog/2010/05/19/5097622/tb