寄り道も 楽しむことが できません2010年04月15日 20時24分47秒

今日は姉貴が会社をサボったらしく在宅しているため、通常通りの時間に帰宅することができなくて、帰り道で寄り道を繰り返しながら時間を潰している。
厄介者の存在を疎ましく感じているせいか、気を抜くと早くも忘れかけた姉貴の顔へ堅く握りしめた拳を叩き込むイメージで、頭の中が埋め尽くされてしまう。

不安定な精神状態ではあるけれど、俺が姉貴を疫病神と嫌っている事を知っている父親の協力で姉貴が在宅してるといった情報がメールで届くので、幾分か気持ちが楽になっている。
正直なことを言えば、姉貴が在宅しているといった情報を寄せる気遣いより、父親として娘の生活態度を改めさせる威厳を発揮してほしいのだが、定年まで仕事一筋に家族を顧みることなく生きてきた人に期待なんてできない。
まして、相手は言葉が通じないほど自己中心的な精神の持ち主と、天下一品と呼んで差し支えない質の悪さを持った婦女子だから、父親ならずとも攻略できないだろう。
俺でさえも拳で黙らせる以外の教育方針が思い浮かばない有様だ。

そんな事を考えながら普段なら脇目も振らずに通り過ぎていく帰り道をのんびりと歩いているのだが、よもや寄り道をしながら懐かしいと感じるとは思わなかった。
逆に言えば懐かしいと感じるほど寄り道をしていなかったわけで、時間を潰すネタに困ることはなくて、時間を追う毎に楽しいとさえ感じられるようになってきた。
会社を出てから30分ほどが経過して、姉貴への怒りも寄り道の楽しさで掠れ始めた頃に、携帯がメールの着信を知らせてきた。
何か嫌な予感を感じながら内容を確認してみると、送信者は父親で「夕食時になって姉貴が出掛けたので早めに帰宅しても良い」といった文面が並んでいた。

折角に寄り道が楽しくなってきた所で水を差された事実も腹立たしいが、今度は姉貴が何時に帰宅するのか分からない状況がスタートした事が酷く憂鬱に感じられた。
姉貴が在宅しているだけなら、厄介者が自室へ引き上げるまで待っていればよいのに、出掛けたとなると帰ってくるまで遭遇の危険が付きまとう事になって面倒くさいこと極まりない。
とりあえず、のんびりとした時間は終わりで額に汗を滲ませながら帰宅を急ぐとしよう。