願わくば 電話を持たず 終わりたい2009年07月10日 20時44分01秒

会社に掛かってくる電話で稀に拡声器がハウリングを起こしている時と同じような雑音が響いてきて全く会話にならないことがある。
最初は何かの悪戯電話とか FAXの着信で受話器を取ってしまったのではないかと疑っていたのだが、今日になって御得意様からの電話で起こっているらしい事が分かった。
原因の方は不明なのだがその御得意様から掛かってくる電話は酷いノイズが乗っていて殆ど聞き取れない事もあるから、恐らく極限まで音質が劣化したのがハウリングしているような状態なのだろう。

俺は耳が弱くて何かと音によるダメージを追いやすく、身近な所だと車のクラクションや救急車・消防車のサイレンで痛みを覚えたりする事がある。
更にG社長が好み音楽の中に聞いていると気持ち悪くなる楽曲があったりもするし、映画館やカラオケのような閉鎖空間で音を聞き続けると目眩を引き起こしたりもする。
そんな面倒な耳を持つ俺にとって、今日の電話で聞こえてきたハウリング音は間違えなく狂気となって耳に突き刺さるタイプだった。
今日は幸いにして受話器を取ったのが最も遠い席に座るG社長だったから良かったけれど、会社に俺しか居ない時に凶悪な電話が来たとしたらと思うと背筋からゾッと冷たい汗が吹き出してくる。

基本的に耳が弱いことは周知の事実なので指名がない限りは受話器を取ることのない生活をしているのだけど、最近は電話に出なければならない場面が多くなって少し難儀をし始めている。
元より電話越しの声を聞き取りづらい性質の耳だけに、相手の声に慣れるまで以上とも言える集中力を必要として全身を汗で湿らせながら受話器に向かっている姿も珍しくない。
はっきりと言ってしまえば、電話に出るという行為そのものが 1つの大きなストレスとなっているのだけど、最近はG社長が軽く電話を振ってくるようになっているのが悩みの種と成りつつある。

何よりも嫌な事は電話越しに寄せられる質問の主旨が掴めなくて延々と長電話をさせられるパターンや頑張ってマニュアルを作ったのに読みもせず質問をしてくるタイプだ。
電話での受け答えを面倒に感じるからこそマニュアルを分かりやすいようにスクリーンショットを交えて丁寧に作っているのに、読んでもらえないとなったら溜め息と一緒に涙まで流してしまいそうだ。
質問をする側としては読むよりも電話をする方が楽なのかも知れないが、俺としてはマニュアルを作るのにも時間を使っているわけで迷惑なこと極まりない。
つい先日にG社長がマウス操作のドラック&ドロップを説明する羽目になって悪戦苦闘していたのに比べたらマシなのだろうけど、少しは自力でやって欲しいと思うのは贅沢なのだろうか。

何事においても便利は誰かの苦労によって支えられているのではないかと感じた今日この頃でした。