満員の 電車に揺られ 回収へ2009年05月29日 21時48分19秒

ここ最近は忘れ物や落とし物が多くなっていて、先週の財布を無くすなんて惨事を経験した事から注意力が散漫になっている事を自覚しているつもりだった。
そのはずなのに、今朝の通勤途中で会社の最寄り駅へ到着して改札へ向かおうとした時点で持っているはずの傘がない事に気が付いた。
電車の中に忘れたのかと思って降りた電車へ戻ろうとしたのだけど、いつも傘をベルトに引っ掛けているから車内に置きっぱなしとなっている可能性は殆ど皆無だった。
あるとしたら電車を降りようとした時に落としてしまうパターンだけど、ベルトから傘が抜け落ちたどころか、引っ掛かっていた感触すら思い出せなかった。

少しずつ電車内の状況を思い出してくと乗車する以前から傘を持っていた記憶がなくて、最後に傘を手から離したのが乗換駅のトイレだった所まで記憶を掘り起こせた。
同時に傘を忘れないように気を付けなければと思った覚えがあるのに、鞄と弁当を持ったところで満足して傘に手を伸ばしていない事を知ることになる。
つまり、傘を忘れた場所は乗換駅のトイレの中で間違えなくて、財布と違って盗まれるような物でもないので、今から戻れば確実に回収する事ができるが会社には遅刻してしまう。
少し迷ったのだけど忘れてきた傘は暴風地帯に済んでいる関係から丈夫な傘を選んでいるので少し値段も高くなっている。
そんな値段などを思い出してくると勿体ない精神が沸々と沸き上がってきたため、多少の遅刻を覚悟して乗換駅まで回収しに戻ることにした。

覚悟を決めて乗換駅へ向かう電車が入ってくるホームを振り返ってみると、ホームを塞がんばかりに人が列を作っていたから驚いた。
どうやら通勤ラッシュに電車の遅延が加わった結果、通勤時間から少し外れているはずなのにホームに人が溢れる状況を生んでいたらしい。
普段なら次の電車を待つのだけど時間が惜しいので鮨詰めにされることを覚悟にして列へ並んだのだが、ほぼ最後尾という位置だったためギリギリで乗車する形となってしまって辛かった。

鞄と弁当箱が酷く邪魔をしてくれて立ちづらいし、態勢を整えるにしても最初に手荷物を移動させなければ成らないのが面倒だった。
幸いにして周囲に肩掛けの鞄を持った女性客が居てくれたので、手荷物を納めるスペースが共有させてもらったら随分と楽になった。
女性客が近くにいると置換と間違われたりする危険を意識してしまうから嫌いなのだけど、久しぶりの満員電車では救いの女神にさえ見えた。

久しぶりの満員電車では合ったけれど足腰の使い方は忘れておらず、人の波を受け流しながら十分な足場を確保しながら乗車することができた。
それでも乗車時間10分で額に汗が滲んでいたから、楽だったとは言い難いが予想していたよりはずっとマシだった。

そんな苦労をして戻ってきたトイレで無事に傘を回収する事ができてホッとしたのだが、再び会社へ向かう電車に乗り込むと座席に空きがあるほど空いていて、さっきの満員電車は何だったのかと肩から気が抜ける思いだった。
どうやら最も混雑している時間に電車へ乗り込んだという事らしいが、我ながら運の無さに苦笑いを浮かべてしまう。