グラグラと 揺れるハシゴの その下で2008年10月30日 19時54分25秒

今朝、会社の斜向かいにある家へのCATV回線工事が行われていた。
俺が見た時は電柱から延びる電線へ掛けられたハシゴを作業員が上っていく所だった。
ハシゴを支えるのは電線に張られたケーブルだから作業員が上がっていく度にグラグラと揺れていた。
その様はあの程度で電線は切れたりしないと分かっていても、見ているだけで背筋に冷たい汗を感じてしまう光景だった。
しかも、作業員がハシゴを上がる度に揺れが大きくなっていくから、見ている方は本当に気が気ではなかった。

工事を受けている家の家主も様子を見守っていたため、俺と同じような肝の冷やされる思いをしていたらしい。
作業員がハシゴを半分ほど上がった付近で居ても立ってもいられなくなって、ハシゴの下へ手を掛けて支えるような行動に出た。
それに気付いた作業員が「大丈夫ですから」とハシゴの上から家主へ声をかけていたけど、家主はハシゴから手を放そうとはしなかった。

見ていて不安で仕方がないからハシゴへ手を掛けたという心理は理解するけれど、その結果として起こした行動は良くなかった。
てこの原理から考えて揺れの支点に近いハシゴの下を押さえても、揺れを抑える効果は皆無と言って良いだろう。
それどころか揺れるハシゴに流されて支えている人が前後に振られてしまうと、抑えているつもりが逆に揺れを大きくしてしまう可能性だってある。

それ故に家主の取った行動は作業員としてはありがた迷惑だったに違いなく、その証拠にハシゴの下で交通整理を担当する警備員へ視線を向けていた。
その視線は家主をハシゴから引き剥がしてくれと訴えていたのだけど、どうやら警備員は事情を理解していないらしく立っているだけだった。
むしろ、必至にハシゴを支えようとする家主の行動を微笑ましく見守っているような雰囲気さえも感じさせられた。

色々な思いがあるのに 1つとして噛み合わず絡まっている風景は何ともいえない面白さを感じた。
その反面で仕事をしていない警備員の馬鹿さの軽く腹立たしく感じてしまう。
下手にハシゴの下を支えたりすると逆効果を生む可能性は知らなくても仕方がないとしても、何らかの事故で作業員がハシゴから落下したら家主を巻き添えにする危険が大いにあった。
つまり、工事現場の真下に素人が入るのに無視している状況は正しく職怠慢と言わざる終えない。

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