真夜中に 蝶と戯れ 目が冴える2008年10月28日 20時11分55秒

昨夜は寝ようと思ったところで羽根を広げたら 5cmくらいの蝶が右の頬へぶつかってから枕元の明かりへ体当たりを繰り返した。
寝る前の水分補給へ向かう際に部屋の明かりで廊下を照らそうとドアを開けっ放しにしたから、家の何処かを彷徨っていた蝶を招き入れてしまったらしい。
今年は虫や鳥が家の中へ侵入してきて、追い出すのに苦労する場面が今回で 4回目と多くて何か原因がありそうな予感がする。

何はともあれ目の前にいる蝶にお暇して頂かなければ布団の用意ができていても横になることができない。
見たところ蛾でない事は確かだが蝶の種類なんて名前しか知らないから、目の前の黒い奴が何なのか分からない。
俺は正体不明の虫と一夜を共にしようと思うほど優しくないし、それどころか寝ながらでも顔に触れる虫を叩き殺す特性を持っているくらいだ。

元々は蚊に狙われやすい体質から手に入れた特性なんだが、これがもしも目の前の招かれざる客人に対して発動したらどうなるだろう。
恐らくは目覚めと共に散った羽根を拾い集めるなんて苦行を強いられるに違いない。
そういう惨事を避けるためにも寝不足であっても、蝶を生け捕りにして窓から放り出さねばならない。

相手はそれ程の元気ではないらしく10秒も暴れたら羽根を休め、こちらが刺激しない限りジッとしていた。
季節外れに目を覚ましたのか、それとも不眠症に悩まされながら彷徨っているのか知らないが弱っている事は間違えなさそうだ。
もっとも廊下より暖かいとはいえ、室温は23度しかなくて蝶が元気いっぱいに飛び回れるような環境ではないだろう。
しかし、困った事に俺の方も少し手元が狂っただけでも潰れてしまいそうな相手に寝ぼけ眼を擦りながら対峙しているので思うように踏み出せなかった。
運が悪かったなと謝ってサクッと終わらせるのは簡単だけど、就寝前に殺生は気が進まず、あくまでも生け捕りにしようと頑張っていて 5分後に捕獲できた。

そのまま有無も言わさず窓から外へ放り投げて一軒落着と言いたかったのだけど、やはり虫を触った手をそのままに寝るというのは気持ち悪い。
百歩譲って手は我慢したとしても、タックルを食らっている頬をそのままというのは嫌だった。
面倒くさいから無視しようと思った瞬間もあったのだけど、朝になって顔が爛れているイメージがフッと浮かんできてしまって無視する気になれなかった。

そんなわけで夜中の就寝前に手荒いと洗顔をしたら、生け捕り作戦で冴えてしまった目が更に大きく開いてしまった。
結局のところ、寝不足だから早く就寝しようと思っていたはずがいつも以上に目の冴える状態で布団へ潜り込む羽目となってしまった。
これはもしかして冬の気配が強まった野外へ無慈悲に蝶を放り出した事による天罰か何かなのだろうか。

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