護身術? いくら何でも やりすぎだ2008年09月02日 20時09分37秒

今日の休憩時間にG社長が護身術をテーマにしたアメリカ産と思われるレクチャービデオを見ていた。
そのビデオは安全に逃げるために必要な打撃を護身術と呼んでいて、幾つかの攻撃方法を紹介していた。

ここまで至って普通で気に留める事もなく聞き流していたのだけど、途中でG社長が「これなら俺にも出来そう」といって真似をした構えを見た瞬間に思わず吹き出してしまった。
その構えとビデオから聞こえてきた耳という単語から想像できる打撃が鼓膜破壊という護身術の範囲を超えた威力を持つ技だのだから驚くなという方が無理だ。

もちろん即座に「それは鼓膜を破壊するから危険すぎる」とツッコミを入れると、俺の言葉からワンテンポ遅れてナレーターが鼓膜を破る攻撃であると悠長に説明を始めた。
しかも、どういうメカニズムで鼓膜が破裂するのかという話までし始める始末で、それと分かって紹介している事に軽く恐怖を感じた。
何より嫌なのは精巧な人体模型を使って、実際に鼓膜が破裂するほどの威力を持ち得るのかを検証していた所だ。

恐怖の時間はそれだけで終わらなくて、次に気道を潰す打撃を紹介し始めた上に解説の所で軽々しくも「この攻撃は致命傷になります」とさらりと言ってのけた。
気道は文字通り空気の通り道なので潰されると呼吸が出来なくなり、陸にいながら溺れ死ぬ苦痛を味わうことになる。
そんな危険な攻撃を事もあろうに 2種類も紹介している驚きを通り越して呆れてしまう感じだった。

そんな危険な技を軽々しく紹介した後でナレーターは「護身術はあくまでも安全に逃げるための手段である事をお忘れなく」と重ねて強調していたのが何とも印象的だった。
確かに致命傷を負わせてしまえば安全に逃げる事が出来るだろうけど、正当防衛の名の下に殺意を持った攻撃をすると言うのは何か間違っている気がする。

恐らくはアメリカの銃社会を考えれば致命傷を与えなければ、後ろから撃たれる危険があるため護身術のレベルが上がっているのだと思う。
しかしながら、鼓膜破壊や気道潰しは護身術と言うより殺人術に近い系統の技な気がするのは俺だけだろうか。
正直なところ鼓膜破壊は太極拳の型の中に入っているからギリギリでセーフかと思ってしまう感はあるけれど、気道を潰しにいくのはどうかと思う。

何というか銃社会の恐ろしさを別の形で思い知らされた感じだ。

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